第11話 ぼっち
文字数 351文字
時折、母親が太郎の様子を見に来ていた。が、そんな太郎だ。村のものは相手にしない。太郎としてはでかいことをしていつか村人どもに仕返ししてやろうと機会をうかがっていた。そんな時に村の財宝がたびたび盗まれる事件があった。
「桃太郎の母親の志摩がいてるときに決まって盗まれるよな。」
「あの鬼嫁、なんでも実家に金せびりに来てるらしいよ。」
「太郎を連れて帰ると脅してるらしい。」
どんなに出来が悪くても、孫は格別だ。いつまでも手元に置いておきたい。
「誰か、山の上に行って取り返して来いよ。」
「やだよ、五体満足で帰ってきたやつあ、いねえて話だよ。」
「志摩さんって言えば酒好きの上に酒癖が悪くてよ。しらふじゃ話も出来ねえからって、決まって飲みだすんだが、翌朝になると忘れてやがるからな。」
「桃太郎の母親の志摩がいてるときに決まって盗まれるよな。」
「あの鬼嫁、なんでも実家に金せびりに来てるらしいよ。」
「太郎を連れて帰ると脅してるらしい。」
どんなに出来が悪くても、孫は格別だ。いつまでも手元に置いておきたい。
「誰か、山の上に行って取り返して来いよ。」
「やだよ、五体満足で帰ってきたやつあ、いねえて話だよ。」
「志摩さんって言えば酒好きの上に酒癖が悪くてよ。しらふじゃ話も出来ねえからって、決まって飲みだすんだが、翌朝になると忘れてやがるからな。」