第5話 ドッキリ
文字数 436文字
失意の中、太郎は村を去った。
「ちょっとやり過ぎたかな?」
村人たちも、あわてて後を追う。
やがてたどり着いた浜で、太郎は乙姫から預かった玉手箱を開ける決心をした。しかし、いきなり開けるのは勇気がいる。振ってみるとパタパタと音がする。なにか軽いものが入っている。
「食べ物かな?」
そう思って、太郎は勢いよくふたを開けた。
もわっ
箱から白いものが舞い上がった。
『ごほごほ。」
太郎はむせた。あたりは真っ白。玉手箱というのは当時の化粧箱のことである。中にはオシロイの粉が入っていた。それを思いっきり振って開けたものだから、あたり中、粉だらけ。太郎も頭から何から真っ白になってしまった。
「おーい。」
村人がやっと追いついた。
「ほえ?」
振り向く太郎。その真っ白な姿に
「ギャー、お化け!」
と、叫んで村人は逃げ帰ってしまった。太郎も漆塗りの箱に映る己の姿を見て、腰を抜かしてしまった。
「ああ、本当に三百年経っていたんだ。」
「ちょっとやり過ぎたかな?」
村人たちも、あわてて後を追う。
やがてたどり着いた浜で、太郎は乙姫から預かった玉手箱を開ける決心をした。しかし、いきなり開けるのは勇気がいる。振ってみるとパタパタと音がする。なにか軽いものが入っている。
「食べ物かな?」
そう思って、太郎は勢いよくふたを開けた。
もわっ
箱から白いものが舞い上がった。
『ごほごほ。」
太郎はむせた。あたりは真っ白。玉手箱というのは当時の化粧箱のことである。中にはオシロイの粉が入っていた。それを思いっきり振って開けたものだから、あたり中、粉だらけ。太郎も頭から何から真っ白になってしまった。
「おーい。」
村人がやっと追いついた。
「ほえ?」
振り向く太郎。その真っ白な姿に
「ギャー、お化け!」
と、叫んで村人は逃げ帰ってしまった。太郎も漆塗りの箱に映る己の姿を見て、腰を抜かしてしまった。
「ああ、本当に三百年経っていたんだ。」