第4話 帰ってきた貧乏神
文字数 412文字
「大変だ。やつが戻ってきやがった。」
猟師の一人が大慌てで沖から戻ってきた。
彼はカメに乗った太郎を見かけてあわてて戻ってきたのだ。
「あの、女たらしの貧乏神が戻ってきただと。通りで、今日は一匹も釣れねえわけだ。」
村人たちは、困った。また貧乏な暮らしに戻るのはごめんだ。かといって、何を言ったところで太郎がおとなしく出て行くとは思えない。だが、三年もの間、村をほっといたやつをおいそれとは戻すわけにもいかない。
しばらくすると、若い村人たちは古着を着て、浜に集まった。大きな船は隠し、破れた網を繕う。
「浦島じゃが、家はどうなったかの。」
太郎の問いに村人は
「はて?どちらさんかの。ここにはそんなやつはおらんがの。」
と、みな一様にとぼけた。
太郎の知り合いはみな隠れて様子を見守った。
村の様子も変わり、太郎はすっかり三百年経ったものと信じ込んだ。実際は三年しか経っていなかったのに。
猟師の一人が大慌てで沖から戻ってきた。
彼はカメに乗った太郎を見かけてあわてて戻ってきたのだ。
「あの、女たらしの貧乏神が戻ってきただと。通りで、今日は一匹も釣れねえわけだ。」
村人たちは、困った。また貧乏な暮らしに戻るのはごめんだ。かといって、何を言ったところで太郎がおとなしく出て行くとは思えない。だが、三年もの間、村をほっといたやつをおいそれとは戻すわけにもいかない。
しばらくすると、若い村人たちは古着を着て、浜に集まった。大きな船は隠し、破れた網を繕う。
「浦島じゃが、家はどうなったかの。」
太郎の問いに村人は
「はて?どちらさんかの。ここにはそんなやつはおらんがの。」
と、みな一様にとぼけた。
太郎の知り合いはみな隠れて様子を見守った。
村の様子も変わり、太郎はすっかり三百年経ったものと信じ込んだ。実際は三年しか経っていなかったのに。