第50話    スタミナ

文字数 620文字

ピッピー



シュート君のゴールで前半が終わった

最高の形で後半に挑める

僕は3年生達の凄さに感動していた

村上コーチが



「良い選手がいるな。」



僕は嬉しくなって



「ね?凄いでしょ?僕の目標なんです。」



「相手にぶつかりそうになった時、服を掴まれた時、普通はスピードが緩む。でも彼は臆する事なく進んで行った。止まる事なんて考えてないんだろうな。」



村上コーチの言葉に僕は納得した

シュート君が

3年生達が止まる事なんて考えている訳がない

このまま全国までまっすぐ進んで行くんだ



ハーフタイムが終わりこっちボールで後半が始まった

落ち着いてパスを回す

しかし相手のプレスの早さに焦ったみたいであっという間にボールを取られてしまった

でも大丈夫

取られたら取り返す

そうだよね?みんな



しかし3年生達は徐々に押され始めた

みんな疲れが見えてきた



「スタミナが切れてきてる。このままじゃまずいな。」



村上コーチの言葉通り気付けばずっとこっちの陣地でボールが動いている

かなりまずい状況だ

ディフェンスが突破され強烈なシュート

なんとかキーパーが手で弾いた

相手のコーナーキック

それを上手くヘッドで合わされてゴールに押し込まれてしまい後半残り15分

とうとう追い付かれてしまった



この時間に点を決められては全員が沈んでしまう

普通ならね

応援席のみんな誰一人として勝利を疑ってない

3年生達の凄さを1番近くで見てきたんだ

フィールドのみんなも誰も目が死んでない

ただまっすぐ前を見ている



絶対に勝つ



僕はそう信じていたんだ
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