第13話
文字数 443文字
屋上には雪が積もっており、
雪は凍っているようだ。
視界はほぼ真っ暗。
屋上の彼の姿も……今はない……。
……高宮先輩は……。
泣きそうになる。
そう思いなおし、もう一つの扉の方に向かう。
地面は凍っていたから、しっかりと踏みしめながらちょっとずつ歩いた。
なのに……
突然の突風に
体がふらついた。
屋上を囲む柵が私の体を支える……。
……だけど
バキッ……という音と共に、柵は崩れ落ちた。
そこに誰かの気配。
私はその人に、ガシッと手をつかまれる。
……誰かが、私を、助けようとしてくれている。
……。
……これって、夢で見た光景の……。