第22話 2021.1.22 オタクな自分

文字数 3,972文字

3時頃目が覚めてしまい、リビングに行っても夫は寝ていたので(テレビではハンターハンターが煌々とついていたけど)お茶を入れて寝室に戻り、ゲーム実況の研究を引き続きする。
やりたいことはなんだろう?やるべきことはなんだろう?チャンネルを始める前に知っておくことはなんだろう?いろんなことを考える。
いろんな情報をインプットするのはいいのかもしれないけど情報過多で動けなくなるのはあまりよくないなー。うーん。

4時半頃再びリビングに行ってご飯が6時に炊けるように炊飯器をセットする。
その音で夫が目を覚まして、寝ぼけながら「何か作るの?」と聞いてきたので「6時にご飯が炊けるようにしたから、シャケ焼いて朝ごはんにしようね」と言うと「うん」とふにゃふにゃ言いながらまた寝落ちした。
でも明らかにラーメンとパンを食べた跡があるのでお腹空いてないかもしれないなと思いながら再び寝室に戻る。
自分がどのゲームでその切り口でこの業界に参戦するのかリサーチしながら考える。

6時頃にリビングに行き炊飯器のご飯をかき混ぜる。
お味噌汁を作る鍋が洗ってなかったのでその他の食器と一緒に全部食洗機に入れて洗う。
その間にシンクを掃除して可燃ゴミをまとめる。
ごそごそやっていたら夫が起きてきてお腹空いたコールが始まったので鍋がまだ洗い終わってないことを伝えると「じゃあもうちょっと後でいいよ」と言ってPCをいじりはじめた。
顔を洗ってメイクをして、ゴミを捨てに行ったりしてるうちに食洗機が止まったので鍋を取り出し味噌汁を作りながらシャケを焼く。
味噌汁の具は冷凍庫に鎮座していた豆苗とエノキとしめじにする。
途中夫が納豆を食べ始めたので一口もらう。
夫がよそってくれたご飯の量がすごくちょうどよくて、いつも私が食べている量を知ってくれていたんだなあと嬉しく思う。

朝食の片付けをした後に夫に動画の収録方法を教えて欲しいとお願いする。
ノートも用意して本気モードでお願いしたら夫も動き出して色々ガジェットを繋いだり持ってきてくれてひとつひとつ説明してくれた。
忘れてしまいそうなのでしっかりとノートに書き留める。
試しにゲームを録画して見てみたりする。
音量を調整する。
できそうな気がしてくる。
いよいよ何を撮るかを決めないといけない。
ジャンル、タイトル、切り口からもっとそれ以前の問題のチャンネル名と自分の名前も。
顔出しはしない予定なのでアイコンもどうしようかな。

夫が仕事部屋をゲーム録画&録音用にセッティングしてくれた。
モニターをアームに付けて見やすい位置にしてくれて、マイクも机にアームを噛ませていい感じに顔の近くにくるようになった。
(モニターとPCは前面空中に浮いてる感じになってて、マイクは横からぐいーんと伸びてきている)
我が家の椅子はよく見かけるゲーミングチェアなのだが、座り心地がよくて私は好きだ。
ぷっくりしていて冷たくなくていい。

ここで、毎日好きなだけゲームしていいんだ。
そんな夢みたいな現実がにわかに受け入れられずソワソワする。
小学生から漫画アニメゲームが好きで10歳でコミケに行き始めて、初めてスケブに書いてもらったキャラはうる星やつらのラムちゃんだった。
中学生時代にどんどん行動範囲を広げてオタクを満喫したけど、高校生の時にオタク同士の人間関係に疲れ果ててオタク界隈から距離を置き、大学で上京したタイミングでオタクの過去を隠して生き始めて、イベントには一切行かずゲームアニメ漫画から距離をとって生活をするようになった。
就職活動の時に最終的にはオタクと結婚したいと思いオタクと出会いたくてゲーム会社を受けるも全て撃沈。
結局全然オタクと関係のない業務用厨房機器会社のOLになり、自分の自由にできるお金が手に入るようになってから少しづつ隠れてゲームをするように。
それでも恥ずかしさや罪悪感を感じていてオタクっぽくないゲームタイトルならOKという謎ルールがあったりした。
20代後半に付き合った人がアニメゲーム漫画が好きで初めて自分を解放できて約10年ぶりにオタクな自分を解放。
それでもその人にも乙女ゲーやBLが好きなことは言うことができなくて、(最初の)結婚するときに「もう2度とプレイできないんだ・・・」と思って最後の思い出に心に刻もうと思ってプレイしたのはアトリエシリーズとオトメイトさんがコラボした「エルクローネのアトリエ」だったなぁ。
めちゃくちゃ良作だった。
PSPだからもうできないけどいつか移植か同じようなの出ないかなー。
それで1回目の結婚はオタクなのは出せたけど腐女子の自分は隠しており、隠れてBLを読んだり乙女ゲーはゲームソフトを買うのはハードルが高いのでスマホでこっそり隠れて「ボーイフレンド(仮)」「ボーイフレンド(仮)きらめきノート」をやっていた。
アプリで入れたらアイコンでバレるかもしれないからwebでやるという徹底ぶりが我ながら笑える。
好きだったけど時間を取られすぎて他のことに集中するためにアプリ削除しちゃったんだよね。
またやりたくなって検索してみたらきらめきノートは2019年にサービス終了しちゃってた。残念。

その後離婚してからはヨガにハマってたりして勉強三昧だったり自分の内面とひたすら向き合っていたので全くアンテナが向かず。
今の夫と知り合ってから少しづつ力が抜けていき、自分のタブーにしていたゲームアニメ漫画BL乙女ゲー好きなオタクな自分を出すことができるようになった。
夫はそんな私を面白がってくれて、どんどん好きなだけゲームができる環境を整えてくれている。嬉しいー!!!

夫が扶養控除の書類を書いて欲しいとデータを送ってきたので開く。
「ここを入力して欲しい」と言われたので入力してエアドロしたらすごく微妙な表情で「このまま出せるような状態で欲しいんだよ。自分のところだけじゃなくて俺のところも入力して欲しかったんだよ」と言い出す。
えっ指差してここを入力して欲しいって言ったやんけと思いながら「わかったやり直すね」と言う。
さらに「ここが表示が切れちゃってるから直して」と言われて直せないと言うとため息をつきながらPDF expertというのを私のMacにダウンロードしてくれて「これでやって」と言う。
Macを手に入れて約2年なのにほとんど使いこなせないこと、できないこと、何を言われているのか理解すらできないことが多いことにイライラがつのる。
さらにマイナンバーカードをスキャンしてと言うので複合機でスキャンしてこれ送るの?と聞いたら突然冷たい口調で「セキュリティには気を付けてやります。だけどあなたが嫌なら納得いく形を考えます」と言い出して爆発して心をシャットダウンする。
書類の入力も済んでエアドロし、カードのスキャンもして問題ないかを確認してもらってから仕事部屋からリビングに移動してヨガマットを敷いてウサギのポーズをとる。
百会を刺激したい気分に駆られたのだ。
逆立ちでやろうかと思ったが最近運動してないので体幹があまりないしスカートから着替えるのがめんどくさくて、諦めてすぐにできるウサギのポーズにした。
百会を刺激することによって副交感神経が刺激されてイライラした気持ちが静まると言うのを知っているので本能でやりたくなったのだろう。
その後子供のポーズで心が静まるのを待っていたら夫が側にやってきて頭を撫でたり耳にキスしてきた。
起き上がり、「もっと自分はできる子だと思ってたのにできなくてイライラしたの」と、わーんと泣きながら夫に話す。夫は笑っていた。

夫がお腹空いたと言い出したので(彼はいつもお腹空いてないと言った1時間後には腹ペコで騒ぎ出す)冷蔵庫に残ったパクチーを使ったエスニックチャーハンを作る。
ナンプラーも入れたのでかなりアジアンな感じに仕上がって美味しかった。
2人とも大満足。
途中夫が喉に米がつまって胸をたくましくドンドン叩きながら麦茶をがぶ飲みする男らしい姿も見れてキュンでした。

夫は新事務所で仲間とミーティングがあると言って今日も出かけて行ってしまった。
今日はタイミングをとる日なのでお酒は2杯までと約束して送り出す。

部屋が寒くて震えるのでお風呂に入る。
出かける直前に夫が入っていたので追い焚きしていつもより少し熱めにする。
スマホを持ち込み、じっくり体を温めながらまたゲーム実況についてリサーチする。

お風呂を出てポカポカになったので仕事部屋に缶チューハイを持ち込み飲みながらnoteを書く。
飲み終わってもnoteは書き終わらず、もう1本冷蔵庫にあった缶チューハイを飲もうか一瞬悩んだが打ち勝ってカモミールティーをいれて引き続きnoteを書く。
担当編集者(夫)がいないと気が散ってしまって執筆が進まない。

ようやく書き終わった頃にはかなり眠くなっていたので早く帰ってくる予定の夫に「少しだけお昼寝するけど帰ってきたら起こしてね」とメッセしてベッドに入り即効眠りに落ちる。

ぐっすり寝ていたら夫が帰ってきたので必死に起きる。
意外と夫の帰りが遅くて結構寝てしまった。
夫はお酒2杯までの約束をがっつり破って倍量飲んできていた。
たくさん飲んでしまうとタイミングが取れないので心配したが、やる気でカバーしてしっかりこの日もタイミングが取れた。
早く赤ちゃんおいで!
夫とくっついていると眠くなるのだが、彼がリビングに戻ってしまっていなくなると目が冴えてしまう現象がこの日も起こる。
寝れないのでベッドにPCを持ち込んでまたゲーム実況の研究をする。
そろそろジャンルとやり方を決め始める。
あとはやるだけ。
一応目標を決めつつ、無理なく続けられるような条件を整える。
一番は楽しむこと。
感動をシェアしようってのはTikTokだったっけ。
眠くなってきたので3時半頃明かりを消して寝る。
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