第19話 2021.1.19 夫の新事務所と胡麻団子と久しぶりの夫婦飲み

文字数 3,066文字

夫がベッドに乱入してきて起きると6時だった。
どうやらゴミを捨てに行ってくれたらしく体が冷えきっていたのでしばらくくっついてあったまる。
しばらくしてリビングに移動して軽く朝ごはんを食べて薬を飲む。
今日は夫の新事務所に机が届く日なので受け取りに行く。
時間指定ができないので朝から行って待機しないといけないらしい。
私は行く必要は全くないのだが夫に誘われたし他のメンバーは誰も来ないということなので見学ついでに遊びに行こうということになった。

9時前に準備して家を出て電車で向かう。
駅でメルカリで売れた本を発送する。
駅は高校生が多く、快速ではなく各停が混んでいた。
私達も各停に乗る。
駅に着いた時からお腹が痛いなと思っていたが電車の中で本格的に痛くなる。
夫に「帰る?」と聞かれたができれば事務所に行きたいのでそう伝える。
すぐに乗り換えの駅に着いたので電車を降り、歩く。
荷物が重くて夫に持ってもらう。
10分くらい歩き、乗り換える駅に着いた頃にお腹の痛みが限界になり歩けなくなり立ち往生する。
夫に「この先にトイレあるから行く?」と聞かれて「行く」と即答する。
改札を通り、トイレに走る。
運のいいことに空いており駆け込む。
滅多に下痢にならないので、なんでだろうと考えたら多分病院でもらった薬の副作用だろうと思い至る。
吐き気もするのでそれも副作用だろう。
この後大丈夫かな?と心配になる。
トイレを出ると夫が見当たらない。
とりあえずホームに向かうとメッセンジャーで「階段の上にいる」「次の電車乗れるかな?」と届いたので夫のもとへ向かう。
どうやら電車を一本見送ったようだった。
座って次の電車を待つ。
トイレに行って少し元気になった。
電車に乗り目的の駅まで行き、事務所まで歩く途中でコーヒーを買おうとコンビニを探しながら歩く。
セブンイレブンかローソンがいいと言ったのにファミマしかない。
諦めて事務所の近くのファミマで買う。
コーヒーマシンで抽出中にまたお腹が痛くなり、夫に続きをお願いしてコンビニのトイレを借りる。
トイレを出ると夫は外で待っていた。
コーヒーを一つ渡されて歩き始める。
風が強くコーヒーがこぼれそうで夫にかなり差をつけられながらノロノロ歩いていたら夫が信号前で待ってくれていた。
「着いた?」と聞いたら「遅いから待ってたんだよ!」と言われる。
並んで歩き出したら持っていたコーヒーをこぼしてしまいファーコートについてぴえーんと言っていたら夫が「ほんと今日ポンコツだな!」と言ってコーヒーを持ってくれた。
「まじどうしたの?ポンコツすぎない?」とのお言葉を浴びせられながらえへへ持ってくれてありがとうとお礼を言う。

朝早いからか街は空いていてお店も全然開いていない。
海が近いので寒くて風が強い。
空気がしんとしていて澄んでいて気持ちいい。
寒いけど。

夫の新事務所はすごくいい場所に新築されたビルでめっちゃ綺麗だった。
夫が慣れないカードキーに苦戦していてかわいい。好き。
部屋はすでに会社のメンバーが泊まったりしているので必要なものは一式揃っているが、机も椅子もなくガランとした室内に段ボールがぼんぼんと置かれていた。
今日受け取るのは机で、すでに椅子は届いているので夫が段ボールを開けて私が座る場所を作ってくれた。
さすがスタートアップなのかオシャレでかわいい。
値段を聞いたら可愛くなかった。
かわいい椅子は打ち合わせ用で、仕事する用の椅子はザ・PC作業用という感じだった。
お値段もかわいくない。
メッシュで作りもしっかりしていて多分ここで徹夜作業とかするんだろうが体に優しそうだ。
うちにあるゲーミングチェアとはちょっと違うのかな?
こういうのは値段に比例するんだろうか。
スリッパもないので足が冷える。
夫が作ってくれた椅子を2脚使って足を伸ばし、ゆりかごに収まってるようなスタイルでPCをカタカタして過ごす。
カフェラテが飲みたくなったら夫が作ってくれるのでゆりかごから一歩も出ずに過ごせて快適。
音楽を夫のPCから流しながら(我が家はSpotifyユーザー)私はPC作業、夫は椅子の組み立てをしながら机の到着を待つ。
途中お腹が空いて近所のパン屋さんに買い物に行く。
オシャレなパン屋さんでクロワッサンとかくるみ塩パン、夫用のソーセージクロワッサンとオニオンブレッドを買う。
食べていたら机の脚だけ届いた。
天板とは別便らしい。
引き続きのんびり待っていたら間もなく天板が届いた。
早速夫が1台組み立てていた。
電動ドライバーを持ってきていなかったので盛大に文句を言いながら手動で頑張っている。
すぐに出来上がり、早速自分の場所に設置していた。
机もウッディでオシャレだ。
夫がリクエストしたらしく奥行きがしっかりある。
高さが微妙だったようで文句を言っていたが私が座ってみると普通なので夫の好みが特殊なんだろう。
今日のミッションは完了したので事務所を離れて近くの公園に散歩に行く。
風が強すぎて寒すぎてのんびりという感じではなかった。
夫は遠くから一眼レフカメラで私を撮ったり景色を撮ったりしていた。
私が胡麻団子が食べたいとずっと言っていたので公園を後にして中華街へ行く。
朝はガラガラだった中華街も午後は多少人がいた。
それでも全部のお店がやってるわけではないし人通りはかなり少ないのだろう。
私と夫は胡麻団子を求めてウロウロする。
目に入ったお店で胡麻団子を購入しようとしたら1個100円、6個500円だったので夫に食べるか聞き、お店の人も揚げたてだから3日もつと言うので6個の方を購入する。
早速お店の横にあるカウンターで1個食べると全然冷たくて絶対揚げたてじゃないと確信する。
夫も食べて「揚げたて…?」と漏らしていた。
日本人と中国人の揚げたての概念が違うことを知る。
美味しかったのに、揚げたてだと思って揚げたてじゃないとなんとなくマイナスな評価になってしまう。
もちろんおいしかったのだが、冷たいなら揚げたてって言ってほしくなかった。
ぷらぷら歩いて来た時と違う駅から違うルートで帰ってみる。
夫はこれからどのルートで通勤しようか決めかねているようだ。

帰宅途中の乗換駅で夫が「どこか寄ってく?大丈夫?」と聞いてきたので「特に用事はないから大丈夫。どこか行きたいところあるの?」と答えたら「一杯行くとか…」とニヤニヤしながら返してきたので「軽くね」とOKして駅を出て飲み屋に向かう。
まだ早い時間だったがお店は営業していて既に飲んでいるお客さんも数組いた。
私と夫はカウンターに通されて私は瓶ビール、夫はホッピーを注文する。
久しぶりのビールに少し緊張したが美味しかった。
パンと胡麻団子を食べたのでお腹は空いていなかったので煮豆腐、ニンニク素揚げ、山芋の千切りを注文する。
年末に私が紹介した友人の仕事について色々話を聞いたり、夫の仕事の色々を聞く。
途中何回も「茶飯ちゃんと飲みにくるの久しぶり、楽しい」と言っていたのでよっぽど嬉しかったのだろう。
かなり早く入店したはずなのに、気づいたら一番最後のお客さんになっていた。
20時で閉店すると電車の心配がなくていい。
最寄駅で夫が商店街の方に体を傾けながら「あっち行く?」と言ってきたが「もうあっちもやってるお店ないよ、スナック茶飯に行こ」と言って缶チューハイを少しとカップ麺を買って帰宅する。

家に帰るとのんびりダラダラPC触りながらネトフリモードになってしまうので結局缶チューハイは少しだけ飲んだが飲まなかった。
お風呂に入って夫は寝落ちしてしまい、私もお風呂に入って寝室で寝た。
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