閉じる
酒中偶成
登場人物
ビューワー設定
目次
前のエピソードへ「遅咲きの花」
自分がカラッポだから
文字数 138文字
自分がカラッポだから
物語で埋め合わせようとする
意志や勇気
恋慕や慈愛を目にして
胸が疼くのが心地良いのは
そこがまったくの虚だから
消費しないと生きていけない
わたしは
精神のパラサイト
自力で立つことのできない
でくのぼうなのです
濃い血の味を求めて夜を徘徊する
みじめで情けない
吸血鬼なのです
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
★
いいね!
ファンレターを書く
次のエピソードへ
明かりを消して寝る前に
酒中偶成
中郷鷹花
作品お気に入り
今日も酒に脳を溶かして
ああこの大気の水底に沈む我々は
雨垂れを肴に飲む
アテのない旅
消さずにおこう
ひとたび愛を知ったなら
何者にもなれなかった残骸が
遅咲きの花
自分がカラッポだから
明かりを消して寝る前に
明日が来るのが怖くて
いつでもぼくはゆらいでいて
酒に呑み疲れて
酔いどれてひとり歩く
花火
ああ、絶望を洗い流しておくれ
自分を自分で上塗りして
腐れ縁
登場人物紹介
登場人物はありません
ビューワー設定
文字サイズ
小
中
大
特大
背景色
白
黒
生成り
水色
フォント
明朝
ゴシック
組み方向
横組み
縦組み
設定する