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酒中偶成
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ああ、絶望を洗い流しておくれ
文字数 159文字
ああ、絶望を洗い流しておくれ
あらゆる流れ、あらゆる変化
それは澄んだ音の連なり
それは途絶えぬ川の理
それは透明な風の薫り
それは定まらぬ火のゆらめき
それは言祝ぎ継がれた過去の詩
それは投げかけられた未来の図
それは明日へとひた走る意志の光
それは現在をふるわせる情動のリズム
あらゆる流れ、あらゆる変化
ああ、希望を天から流しておくれ
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自分を自分で上塗りして
酒中偶成
中郷鷹花
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今日も酒に脳を溶かして
ああこの大気の水底に沈む我々は
雨垂れを肴に飲む
アテのない旅
消さずにおこう
ひとたび愛を知ったなら
何者にもなれなかった残骸が
遅咲きの花
自分がカラッポだから
明かりを消して寝る前に
明日が来るのが怖くて
いつでもぼくはゆらいでいて
酒に呑み疲れて
酔いどれてひとり歩く
花火
ああ、絶望を洗い流しておくれ
自分を自分で上塗りして
腐れ縁
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