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酒中偶成
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遅咲きの花
文字数 149文字
遅咲きの花
遅咲きと決め付ける
腐れ咲きの花どもに
判断基準をくれてやるな
甘ったれた形骸に
時代遅れ
時代遅れと
こぶしを挙げて怒鳴りこめ
すぐさま枯れて地に帰る
あの早咲きどもには
理解できまいこのさまを
自由を
美味を
あるいは不自由を
うるさいぐらいに
つきつけて
ふて寝を
雑魚寝を
あるいは狸寝を
うるさいぐらいに
つきつけろ
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自分がカラッポだから
酒中偶成
中郷鷹花
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今日も酒に脳を溶かして
ああこの大気の水底に沈む我々は
雨垂れを肴に飲む
アテのない旅
消さずにおこう
ひとたび愛を知ったなら
何者にもなれなかった残骸が
遅咲きの花
自分がカラッポだから
明かりを消して寝る前に
明日が来るのが怖くて
いつでもぼくはゆらいでいて
酒に呑み疲れて
酔いどれてひとり歩く
花火
ああ、絶望を洗い流しておくれ
自分を自分で上塗りして
腐れ縁
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