我道創作論:『なろう化』定義に思う事
文字数 5,476文字
ネットアクセスするとブラウザに新着更新が表示されるネットニュース──殊に『サブカル&芸能系』……あまりにも『中身』無いんで、毎回「……しょーもな」と辟易失笑しておりますw
多くは『えぐりこんだ特ダネゴシップ』みたいに仰々しく唱っているけど、実際に内容を読むとそうでもない……というか、チロッと触れたアンチ意見だけを大々的な謳い文句に喧伝しているだけ……というか、そもそも「こんな反響でしたよー」「でも、こんなアンチ反応も少数ありましたよー」って書いている程度のレベルで、じゃあ、それに対する『ライターなりの答』があるかといえばそれは無く「こんなアンチ意見がありましたよー/でも、あくまで私の意見じゃないですけどねー?」と『逃げ道』を据えていて結局のところ『自分の意見』とか『自己見解』なんざ述べちゃいない。
うん『コラム』にすらなっていない。
かといって『情報源:ソース』としてどうかと言えば、これも『推測/憶測/邪推』の域でしかない『根拠不明な不確定情報』で『確定情報』ではない……し、これまた『茶を濁すような曖昧な締め括り』で『逃げ』を敷いている。
だったら最初から、そんな物々しいコピー据えるなwww
ま、この手は「集客できれば勝ち!」って発想だけで、最初から「何かを発信したい」って矜持じゃありませんからね……旧態依然な『芸能ゴシップ雑誌』の延長(出歯亀根性マウント)でしかない。
だから、話題と据えるのは『タイムリーなネームバリュー』や『ビッグタイトル』ばかりだし、その過熱に乗っかりたいだけだからとにかく『客寄せ話題』を増産したくて『重箱の隅を突いて誇大拡張』しかないワケだ。
少し前なら『鬼滅ブーム』の時はとにかく『鬼滅バッシング』みたいな見出しが乱立したけど、それが落ち着くとしれっと『呪廻』一色に染まる……コレが本編停滞気味になって更新ネタ不足となれば先物買い的に『ルリドラゴン』とか『ロボコ』とか無理矢理ピックアップ……でも内容的にはスカスカw
「つまらん! オマエの話はつまらん!(∑また大滝秀二かよ!)」
ちなみに恒例の脱線──。
ウケたのは『ロボコ』のトピックで『ロボコは流行りものにしかあざとく乗っからない』……いや、どの口が言うてんねん!www
オマエらの戦略〝そればかり〟だろうが!
そもそも『パロディ』なんだから当り前だろ!
『誰も知らない作品:万人に伝わらない知名度』じゃ成立しないんだから!
閑話撤収──。
ま、そんな中でも安定した話題となるのが世界的メガヒット作品『ワンピース』なワケですな。
で、先頃見た記事に「最近、ワンピの『なろう化』が著しい」という内容が綴られていたのですが……私的に「んん???」だったので、今回はそんな話。
ちなみに、この類の指摘内容を『異なる投稿』で二件見ましたし、先述の『しょーもなゴシップ』とは違って(おそらく一応は)個人見解を述べた『コラム』のようでした。
だから、それ自体はいい……というか(個人発信コラムだとしたら)キチンと『自分の意見』を公表しているワケですから、それはそれで尊い事だと考えています。
ただ、それを受けての『凰太郎的アンサー』な感じ。
うん、そんだけ。
だから、今回は軽い気持ちで読み流せ?www
で、両コラムで微々と主張方向性は異なるのですが、共通している指摘を要約すると『ルフィが無双的な強さになっていっている』というのがありましたね。
でも、それって〝ルフィ〟に限った話じゃない。
それ、少年漫画の鉄板王道で「いまさら?」です。
殊に『バトル物』──殊に『長期化シリーズ』──殊に『週刊少年ジャンプ』w──ならば「前章よりもスゴイ敵を!」と展開し、それに勝つべく主人公も〝一皮剥ける〟ワケですから『パワーインフレ』になるのは当り前。
『なろう』が誕生する以前から踏襲され続けてきた。
貧乏小屋に住んでいるダメ超人だって〈残虐超人〉→〈悪魔超人〉→〈悪魔将軍〉→〈完璧超人〉→〈五人の類似品w〉とグレードアップしています。
一子相伝暗殺拳の継承者だって〈南斗聖拳の恋敵〉→(途中「はぁ? 聞こえんな~?」とかスケバン刑事な愚兄とか自称天才とかを挟みw)→〈南斗六聖拳〉→〈世紀末覇者〉→〈元斗皇拳〉→〈流派分かれした黒魔術w〉です。
地球育ちのサイヤ人だって〈ピラフ一味〉→(色々中略)→〈ピッコロ大魔王〉→〈サイヤ人〉→〈宇宙の帝王様〉→〈「ぶろわぁぁぁ!(若本節)」な最強人工生命体〉です。
それらと渡り合えるように〝強くなる〟ワケだから、そりゃ『初期とは別次元になる』のは当り前。
別に〝強くなる〟イコール『なろう化』ではない。
仮に「別物レベルに強くなる事自体が『なろう化』なんだ!」とするならば、その人が〈正統派ヒーロー〉と崇めるべきは〝ヤムチャ〟か〝マダオ〟ぐらいですw
そもそも『無双強化』をアウトとするなら〝大冒険を経て段階的に覚醒しているルフィ〟よりも〝底無しスーパーサイヤ人さん〟〝北斗無双さん〟〝チート技能秘匿の男塾一号生筆頭さん〟を糾弾しなければおかしい。
また〈ゴムゴムの実〉が最近になって「実は世界の命運を左右する〈●●の実〉だった!」と明かされた新規設定も「そこだけピックアップすると御都合主義な展開に映り云々」と書かれていましたが……いや〝田舎の炭売り少年〟が〈ヒノカミ神楽〉後継はええのん?w
魔力皆無な落ちこぼれは「絶対〈魔法帝〉になる!」嘯き続けて〝運命〟の名の下に〈魔王〉倒したよ?
とある美食屋の内には〈史上最悪の飽食生命体〉を凌駕する〈鬼〉がしれっと棲んでましたけど?
遡れば、不慮の事故死から生き返った不良少年は〈魔界三強の息子〉とかいうチート設定になったし、髪染め死神代行は〝偶発起因〟から〝必然的血統〟とか言い出したし、ハーレムエロスのラッキースケベだって「アレは天性の異能体質」とかトンデモ設定になっちゃいましたけど?
全部『後付け拡張』ですけど?
もっとツワモノとして『10週連載の句切目として死んだ』→『そっくりさんが後釜ヒロインと据えられた』→『でも実は当人が生きていて、しれっとヒロインの座を奪還』→『ついで言えば〈南斗の将〉とかいうラスボスランクでした』な〝ユリアさん〟がいますけど?
究極の御都合主義としては「ショッカーに始まる総ての組織は私が作ったのだ!」とか唐突にトチ狂い迷言した『昭和仮面ライダーシリーズ』の〈大首領〉がいますけど?(じゃあ何で〈ガランダー帝国〉は〈ゲドン〉を滅ぼして、〈デルザー軍団〉は〈ブラックサタン〉壊滅の暗躍したんだよwww)
要するに、これらは『ワンピ』に限った話ではなく、昔から踏襲され続けている『鉄板展開/必然的商業拡張』であって「いまさら?」なのです。
だって『続ける』には『好奇心を触発して惹きつける』が大前提で、それには『スケールアップに設定拡張する:読者の想像域から外した盲点で意表を突く』なんて当たり前だもの。
別に声高に言う事でもない。
でも『ワンピ』への指摘だと話題性になるから喧伝されているだけ。
実際、同じ指摘方向性に在っても『ブラクロ』とか『アンデッド・アンラック』とかでは口撃しないでスルーするでしょ?
まだまだ万人共有の注目求心力に乏しいから。
そのうち〝虎杖くん〟だって、何言い出すか分かったものじゃないですwww
そもそも(私的偏見承知で書くけど)「テンプレ準拠イコール『なろう化』!」ってアンチ主張は……いや、安直に『なろう化』ってワードで声高に括っている段階で、それ自体が『なろうテンプレフェスティバル』の一端だよね?
まぁ、そうは言いつつも私的に『なろう化』って事象は確実にある……と思ってはいます。
だけど、それは〝強化イベント〟イコール『なろう化』なんて短絡的分析論ではない。
一番肝心なのは〝演出スタンスの在り方〟です。
うん、判りにくい例を挙げとくね?(∑何でだよ!)
アイテム争奪戦さえクリアすれば、後はチート化無敵モードの〈仮面ライダーエグゼイド〉は『なろう型強化』。
対して、先輩ライダー総出のフルボッコリンチを乗り越えて「強くなったぞ! ついでに商業意向に沿ってカラーリングも明るくしたぞ!」な〈スカイライダー〉は『非なろう型強化』。
要するに「極力楽して無双チートを得る」か「苦難を乗り越えた末の賜物」かの違い。
ある意味〝ソシャゲ感覚世代〟と〝努力美徳賛歌世代〟の時代差異でしょうな。
そうした側面から鑑みても〝冒険の中で段階的に開眼していくルフィ〟は『なろう型』とは言い難く、むしろ〝ダイ:竜の騎士〟や〝星矢:セブンセンシズ〟とかと同じ『段階的覚醒型』でしょう。
後付け拡張とはいえ突飛唐突に強くなったワケでもなく、そこへ至るまでの道程や感情移入はキチンと演出されている(特に〝ルフィ〟は完勝プロセスに達するまでに何回か〝完敗〟を味わいます……コレは〈WJ主役〉としては稀有な演出法)。
まぁ『なろう型演出/非なろう型演出』のどちらがいいのかは判りませんが、一応「どっちが上で下で」とは偏見的に捕らえないようにしている……つもりですw
だって、どちらも市民権に〝在る〟んだもの。
あーだうーだ言っても、しゃーない。
〝在る〟ものは〝在る〟!
そんだけ!
個人的な好き嫌いは、また別案件。
肝心なのは「じゃあ、自分は〝どちら〟を主柱としたいか」だけです。
うん、既存作品に不満なら『納得のいく像』をテメェで生み出せばいい。
そんだけ。
無いものねだりに無責任口撃を駄々ってるより、よほど建設的だし有意義。
だから、ネット上の「厨房/懐古房」な罵りあいもバカバカしくて……「つまらん! オマエの話はつまらん!(∑何回出すねん!)」
オイラだけじゃなく〈紡ぎ手〉は幸いよ?
だって〝創造する手段〟を持っているんですもの。
ただ、まぁ、私的志向としては『なろうテンプレ至上主義』は、正直好きではないですね。
つまり「いまは『なろう』が主流なんだから、その路線こそが正解なんだ!」っていう感じの狭隘排他的な価値観。
それ一色っていう感じの「右向け右!」な風潮。
ま、当人が「心底好きだから」なら別にいいですけどね?
それこそ『なろう系』が廃れても嬉々と続けられるぐらい入れ込んでいるなら(私だって『特撮黄金期』が廃れても〈変身ヒーロー〉を増産していますしね?)。
でも、単に考えも矜持もポリシーも無く〝盲信的に乗っかっているだけ〟で〝それ〟だけが〝無二の正解〟と錯覚しているなら頂けないかなぁ……と。
で、この辺は〝熱に浮かされている状態〟だと客観視分析に自覚できないのも厄介なんです。
うん〝見えて〟来ない。
ハッキリと自覚自認できるようになるのは〝ブームが終わっても固執的に嬉々と継続しているか〟という現状でしか分からないものなんです。
例えばハリウッド実写版がフィーバー終わった現在「私は『トランスフォーマー』大好きなんだ!」って傾倒している人、何割残っている?www
で、皆が皆『流行りテンプレ準拠陶酔』ってのは、逆に『無個性化』にも映るので……もっと〝いろいろ〟在っていいと思うし、そうした〝千差万別な個性の乱立〟の方がサブカル文化(殊に表現自由度が縛られていないアマチュア域創作という土壌)は面白いと思う。
コレは『なろう』に限らず、あらゆる〝テンプレ〟に言える事ですが……ブームの内は〝とりあえず乗っかれば支持を受け易い〟ものの何にしても〈過熱ブーム〉というのは鎮静化に市場縮小しますから、そうした時には『本家』か『肉薄した亜流』しか後世対応には残らない(『怪獣映画』『巨大ヒーロー』『変身ヒーロー』『スーパーロボット』『リアルロボット』『聖鎧もの』『美少女戦士』『格ゲーもの』『セカイもの』『カードゲーム』『キッズモンスター』etc……ね?)。
ジャンル自体は無くなりゃしませんが、結局のところ、生半可なレベルでは〝懐古に思い起こされる程度の凡百作品〟と沈んで忘れ去られます(想起されるレベルなら、まだマシです)。
そうした懸念の意味でも〝流行りのテンプレ〟よりは〝自分らしい個性〟に模索&切磋琢磨した方がいいような気がするんですよね……ま、あくまでも「出来てないヤツの戯言」ですけど。
さて、ボチボチ締め括り……の前に、最後に、これだけは言わせて?
『なろうカテゴリー』の一端として流布定着している『悪役令嬢』だけどね?
それ〝主役〟に据えた段階で〝悪役令嬢〟じゃないからw
そもそも〝悪役令嬢〟ってのは〝主役への鞘当てライバル〟だから〝悪役〟なワケ。
なのに〝主役〟に据えたら、もうそれは〝主役令嬢/性格や背景に難が有るだけ〟だから。
立ち位置のバランスが根本から逆転しているから。
あの〈ハカイダー〉だって『人造人間キカイダー』に出ている分には〝悪役〟だけど、後年に映画の主役と据えられたら〝ダークヒーロー〟だから。
言葉の独り歩きに溺れないで、意味の本質は押さえとこうね?
正しくは〈フランケンシュタインの怪物〉で〈フランケンシュタイン〉は〝創造主〟の方だからね?(∑また出したな〝フランケンオタ〟!)
ってか、むしろ「私は巷の安直流布に反骨して〈主役令嬢〉というカテゴリーを確立します!」って気概の登場を切望していますw
オイラにゃ逆立ちしても書けんジャンルじゃけんのぅwww