第2話

文字数 7,701文字

~ 大和 撫子 ~

東京、日本橋近くの川沿いの路地を、並んで歩く二人の男がいた。
黒い中折れ帽子にサングラス、ダークスーツに黒い靴、同じ姿をしている。一人はガタイが良い大男で、ゴルフバックのようなものを背負っていた。もう一人は、身長は同じくらいだが()せた細長で、黒いブリーフケースを持っていた。
二人とも洋装(背広)で昔風でもある。この時代、科学技術は発達しているのだがそうでない面も多々あるのだ、流行というのは繰り返すものらしい。

「そろそろ時間だぞ、ジャンク」痩せたほうの男が言った
「わかっているよ、ジャック」大男は当然というふうに答える
「手はずは?」
「ぬかりないさ」
口数は少なく最小限なことしか喋らないようである。
痩せた男が腕時計を見る
「それじゃあ、さっさと終わらそう」
「ああ、そうしよう」

― 銀行 ―
日本橋近くの川ベリに建っている豊葦原(とよあしはら)銀行日本橋店は、古いが勇壮なバロック風とした建物で、本店であり、近くに日本銀行があることから、それに似た様相で改修されたらしい、銀行では国内5本の指に入る大手である。
スイカのような電子マネーが発達すれば人々はお金を持たなくなる・・と思われがちだが、ATMの発達した21世紀初頭でも銀行の店舗はいたるところにあった。現代においても、全体的には減少傾向なのだが、駅や中心街には必ずあるようだ。日本橋店には客も入っていた。小売の売り上げやお釣り、電子マネーのチャージ用にと現金はどうしても必要になる、それに日本橋は老舗の店も多い、老舗は頑固に、今でも現金決済をやめない店が多いのである。

女学生はそんな中、銀行の1階フロアにある長いソファーに、ちょこんと座り手続きが終わるのを待っていた。入るときは緊張したが、この銀行のフロアは広く、天井も高く、いかにも都心の大銀行という感じだ。
(けっきょく現金(キャッシュ)を持ってないと安心できないわね)
そんなおり、遠い窓口から
「大和(ヤマト)・・撫子(ナデシコ)さま?」と呼ばれた、
女学生はすぐに反応した
「はい」カッカッ…と窓口まで歩くほど広い
窓口の女性「ヤマトさま?」
女学生「あっ、いいえ『オオワ』です『オオワナデシコ』って読みます、よく間違えられるんです・・」
と訂正しながら照れ隠しなのか指で頬を掻きつつ、しかしまんざらでもない、といった感じで微笑む撫子。
窓口の女性行員はこれといって表情は変えず、営業スマイルで言う
「失礼しました、オオワさまは本日現金のお引き出しということですが、ご印鑑をお持ちでしょうか?」
「えっ印鑑?ハ、ハンコ・・・ですか?」
驚く撫子、いきなり想定外である。
「はい」行員の女性はうなずく
「判子、ハンコって・・あの円筒状の先に苗字を彫ったもの?朱色のインクにつけて紙に押しつける浮世絵みたいなもの?」
撫子の感性は独特である。
「そうです」
窓口の女性はそれでもニコニコと笑顔をくずさない。
「この時代に、情報化社会なのに今だにハンコとは?」
(ハンコ・・・おそろしい子)
「ご印鑑がありませんと本日現金のお渡しはできかねますが・・」
ガーン「そ、そんな!」ショックの撫子
(さすが都市伝説はハンパない、なんで22世紀も近いっていうのにハンコなどというものがあるのよ?今はICよ電子社会なのよ、なんなのこの業界?)
どうすればいいか悩んで立ち尽くす撫子だった。
そのとき、ガシャン・・という音とともに傍らから声が聞こえた
「お嬢!お困りでやんすか」
そこにはムホーマツが立っていた。
「ム、ムホーマツ、何でここに?」撫子は驚いた。

基本的に介護用と愛玩用ロボット以外は店内に入ってはいけないのがマナーである、車椅子を押すロボットは良いが、ロボカ車のロボットはダメなのである。
これは車とみなされ駐車場にいなければならない、車が店内に入っちゃダメである、万能型といえども単体で入ってくるのは緊急のときぐらいなのだ。
「ムホーマツ、あなたの足裏はスパイクなんだから入ってきちゃダメよ(床がいたむじゃない)」
「すいません、ちょっと失礼します」行員の女性に会釈し赤面しながらムホーマツの背中を押し追い出そうとする撫子、しかしムホーマツは鋼鉄製である、とても重いのでなかなか動かない
「ムホーマツあっち(壁のほう)へ行きなさい、えいえい」押しながらムホーマツを追いやる。
「実はこんなこともあろうかと御母堂(ごぼどう)さまより、あっしは命令を受けておりやす」とムホーマツは言った。
「御母堂?って・・・お、おかあさま(汗)」
それを聞いてあせる撫子
「銀行、というキーワードでプログラムが発動しやした」

壁際につくと撫子は思い出したくもない、おかあさまとの回想(京都にて)を思い出していた。
実家の古い和室で母親と対面している撫子、いつも、だいたいが説教である。
母「撫子はん、あんた行動力のほうは人並みはずれてある子なんやけどねえ、その点だけは褒められたもんやけど・・・基本的には慌てモンでそこつな子や、だから東京にはムホーマツを後から送るさかいね、隼人(はやと)おじの許可も取っとります、何かとお役には立つでっしゃろ」
そう言って、シワ一つない着物で正座する謹厳実直な母は、なかば強制的にムホーマツを送ってきたのである。
(送るといってもムホーマツはプログラムに従って東海道を自走してきたのであるが)
便利だし別にことわる理由もないから素直に(したが)ったけど・・・

「あなた、わたしの監視役も受けてるの?ムホーマツ」
「さあ、奥様のお考えはあっしにはわかりやせん、単なるおやゴコロなんじゃあないでしょうか?」
「親ごころ、なんて意味わかって言ってるの?」
大和家(おおわけ)は京都でも古くから続く歴史ある家だった。しかしそれは見方をかえれば、格式があり、保守的で、家訓とシキタリが生活の隅々にまで浸透したがんじがらめの古い家とも言える。しかも撫子は本家嫡子であり、一人娘であった。
生活においては何不自由なく、子どもの頃は天真爛漫に育ったが、未来においては不自由であるのかもしれない。
それはつまり家のため、大和家存続のために生きるということであり、仕事も自由には選べない、嫁にゆくことも許されず、婿をとるしかないのである。本来なら京都を離れることも禁止なのだが、いまは学生であり、経験をつむ時期でもあるから特別に許されているようなものだった。

「とりあえず、あっしの腹の小物入れを開けてくだせえ、そうすればわかりやす」
ムホーマツの腹には撫子の指紋で開けられる小物入れがついており、細かな物が入っているのだ
「ダッシュボードに何かあるの?スペアキーと車検証ぐらいしか入ってなかったはずだけど」
撫子に覚えはなかったのだが、おそるおそる開けようとすると・・
突然、拡声器の音のような大声が行内に響いた!
「皆さま失礼いたします!毎度おなじみの銀行強盗でございます」
(はあっ??)
店内の全員があっけにとられる
「この銀行はたったいま、我われに占拠されました、皆さまは人質でございます」
二人のサングラスをかけた黒服男が正面入り口に立っていた、大きな男と痩せた男、拡声器をもって喋っているのは痩せ男のほうである。
(なにこれ?ドッキリ?映画の撮影なの?)
全員、茫然自失の状態だ

ダダダダ・・・キュンキュン・・・大男が発泡する、
天井を穿()がつマシンガン、照明が一つ壊れ、監視カメラが砕け散る、薬莢がバラバラと落ちる・・・キャーとどこかで悲鳴が上がった。
「ウジ・SMG(サブマシンガン)本物でございます」
ベキリッ!
とボタン式のシャッターをこぶしで蓋ごと押すガタイの大きな男
グウウンン・・・
店内と外をつなぐ出入口シャッターが閉じてゆく・・
客も行員も戦慄が走った、やっと状況がのみこめたときにはもう遅かった
(外へ出られない!)
痩せ男はニヤリを笑うとつづけた、今度は脅迫するような声で、
「動くな!動くと射殺しますよ・・・」
皆その場で固まり手を上げるしかなかった。

「少し早いが閉店させていただきます、この時間にシャッターが閉まっても、外から見てなんら怪しく思われませんから」
痩せ男が平静に言った
「・・ジャンク」
痩せ男がアゴでうながすと、ガタイの大きな男は銀行内の客たちをフロアの太い柱の前に集めた
「中にいる行員もだ、フロアに出て来い!」
ダララララ・・・パリーンン・・・発砲するSMG
女子行員の悲鳴とともに、側のカウンターの縁と仕切りのガラスが撃ちくだかれた。
いつの間にか痩せ男も拡声器とマシンガンを持っていた、
離れた所から拡声器で、叫ぶ!
「柱に背をつけて座れ!」そういって一人づつ座らせる
大男はゴルフバックのようなカバンの下のチャックを開けた、
中からジャラジャラ出てきたのは手錠だった、そして丸柱に背をつき車座になっている客たちに近づき、客の片手と隣に座るもう一人の客の片手とを手錠で繋いだ。
カチンカチンと次々とつなげてゆく、一回りすると最後の客と始めの客を繋ぐ、
そして柱のまわりに人間の輪を作った、これでもう柱から動けない・・
その間、痩せた男のほうは入り口からずっとSMGを構え狙っていた。戦場で後ろからカバーする兵士のように。
「皆さまご安心ください、妙なマネさえしなければ命の保障はいたします、逆にメールや警報を出そうとしたら、たちまち生命の残高はゼロになるでしょう、ハハハハ・・・」
(おもしろくないわよ)撫子は心の中で毒づいた
「まあ電磁波防止シャッターが降りているので携帯や無線は使えませんけどね」
ニヤニヤ笑ってる痩せ男

大男のほうが撫子たちのところへ近づいてくる・・・
撫子はカウンターからムホーマツを追い出そうとしていたので、少し離れた壁際に二人だけでいたのだ。
「ほぅ?なんでこんなところに車がいるんだ?変わった銀行だなここは」
キッ、と大男を睨む撫子、しかし相手はサングラスなので表情は読めない
「毎度おなじみってなによ?ちり紙交換みたいな強盗ね」
「んっ、何だ女学生か?気が強いな・・」
反応した大男、
「女は強いものよ」
「口ゲンカはな・・その壁に背をついて座れ」
撫子は毒づきながらも命令どうりにした、今は逆らってもしょうがない。
大男は撫子の右手とムホーマツの左手に手錠をかけ、ムホーマツの右手と壁にあった鋼鉄のパイプとをガチャリとつないだ。
「この手錠は丈夫なやつでな、車やバイクのロック錠と同じだ、その車程度の馬力じゃ壊せないぜ」大男はムホーマツの細い腕を見ながら言う
「こう見えても超合金製よ!」すかさず撫子が反撃
「素材じゃねーよ、馬力のこといってんだよ」と大男
撫子「今どき銀行強盗なんてバッカじゃないの、すぐに警察が来るわよ」
大男は警察など気にもしてないように、撫子を上からジロジロ見下ろす、
「銀行なら銀行強盗と決まっとろーが、んーふっふっふっ・・にしても、貧相なからだだな・・・」
「キャッ」
おもわず撫子は赤面しながら左腕でむねを隠した、着物は着ている、しかしこの男のサングラスは赤外線を発しているらしい、武器を所持していないか調べるやつだ、同時に服も透けて見えるのだが・・・
撫子(くっ、甘くみていたわ)
「それにサツが来る前に終わってるさ、マネロン一発だからな・・」
「喋ってんなジャンク!終わったらさっさと来い、ケイマンが営業中に終わらすぞ」
「へーい」痩せ黒服男に呼ばれ、大男は戻った。

「よし、ヤルわよムホーマツ・・」
大男が行ってしまうと、暗い表情のまま撫子はムホーマツに小声で合図をおくった。
「なに悪役のオーラ出してるんっすか、あっしには無理でやんす」
「ロボット工学三原則によって人間への攻撃はできないようプログラムされているでやんす」
しかし撫子は(いぶか)しげに
「はあ、ロボット工学ぅ?アシモフじゃないの、それってSF小説でしょ
SFと現実をごっちゃにするんじゃないわよ!」
「イヤ、あのー、現実っていわれやしても・・」
「車だって一種のロボットでしょ、全国じゃ毎年何千件も交通事故おきてるじゃない、あなたもロボカ車なんだからあんなヤツラ轢いちゃえばいいのよ・・・」
「ふひひひ・・」と不気味に笑う撫子
(なんて黒いお嬢さまだ)
「く、車だからこそ何重にもセーフティ(安全)ソフトがかけられているでやんす、だから
たとえ犯罪者でも、人間に攻撃はできやせん」
車としてのプライドでムホーマツは言った、一方撫子は
「まったく肝心なときに役にたたないわねぇ・・・」
「セクハラ犯罪者なんて生きてる価値ないのよ!貧相(ひんそー)な身体って言われたのよ
ヒンソーって」少し涙目の撫子
「うー、ゆるすまじ!」
めらめらと怒りの炎が燃える、何かのスイッチがはいったようだ。
「うあっちッチッチ・・・っと別に熱くはないけど体温が上がってますよ、お嬢」
「怒ってるのよ、わたしは」
「サーモグラフィで見てるだけでやんす」
「はっ?」と、何かひらめく撫子
「ムホーマツ、それで大きい方の男を見て?」
「はい?」
「いいから、見て」
「へいへい」

望遠のランプが点き、ヴィィンンと首が回り大男の全身を見るムホーマツ
「温度が低い部分はある?」
「ええ、左腕だけがやけに低いでやんす、人間の体温を下回ってるでやんす、何ででしょう?」
「・・・・部分サイボーグだわ」
撫子がボソリと言った。
「ムホーマツ、ネットにつなげるから私のメガネを中継して、そこのコンセントよ」
ムホーマツは自分がいる壁下にあるコンセントに右手をのばした、
撫子の手錠でつながっている
右手も引きずられる、撫子はムホーマツの前に座り、コンセントと手錠を隠した・・・
「あっしにそんな機能ありましたっけ?」
「この前インストールしたわ、フリーソフトで」
「またそんな酷いことを・・リソースが減って動作が鈍くなるでやんす、危ない
でやんす」ムホーマツは抗議した。
「今そんなこと言ってる場合じゃないでしょ」
撫子も言い返すが、まったくつごうのよい言い分だ。撫子は顔をムホーマツの腕のリベットに当てウエラブルコンピューター・メガネのスイッチを押した・・・
PPPPP…
「なんじゃ撫子、またさっきのつづきか?いいかげんに・・・」
雲ジイの怒った声が聞こえる
「コードS(シエラ)」〔非常事態!〕
それを聞いて雲ジイの声は小さくなる
「せんか・・・」
「05(マルゴー)〔事件発生中〕顔認識マーキング記録によりGFP国際指名手配者照合を願います・・レディ」と撫子は続けざまに言う
「り、了解・・スパコンに接続する」
コードSにより雲ジイの勢いも鈍った。撫子のメガネもぼんやりと光る
ちちちち・・・サムネイル顔写真が見えないくらいものすごい速度で照合中、
チーンン・・・
画像が止まった

『JJブラザーズ』―適合率99,8%
ジャックとジャンクと呼ばれる2人組みの犯罪者、国際犯罪(わるいやつ)
リストDクラス-常にコンビで行動、黒服、黒帽子、サングラスを着用、通称ブラックメン
主に金融犯罪を得意とする。好きなもの-シシカバブ、出身-中東と推定、
コンビでコンビニに行くのが趣味。

(なんなのよ、このプロフィール?アホちゃうの・・)独りで怒る撫子
「いったいどうしたことじゃブルーキャット?状況報告せい!何が起きているんじゃ?」
骨伝導なので雲ジイの声は周りには聞こえない
「銀行強盗よ」
撫子は小さくとも声に出さなければならない
「マネロンでケイマンだって、とにかく急いでここの回線を全て遮断して・・・
銀行名は・・・・」
「オイ、何をやっている!」
ジャンク(大男)が気づいた・・・
ズカズカとやってくると

「キサマあぁ・・何を・・」
ブチン、と鎖を切る、大男の左腕は紙のように鉄の鎖を切ったのだ、さらに
撫子の襟をつかみ乱暴にもちあげようとする、
「キャアア」
「お嬢に何をする」ムホーマツが助けようとつっかかるが・・
「プギャ・・」ドカッ・・・ ズシン
大男の左腕で軽くはねとばされ、壁に叩きつけられるムホーマツ・・・ロボット
なのに? バラバラとコンクリー壁の一部が壊れた、ものすごいパワーである。
(バカな、ムホーマツは1.5tの積載量を牽引できるスペックで、体重だって超合金製で華奢(きゃしゃ)に見えるけど100kg以上あるのだ、おすもうさんでもそう簡単に吹き飛ば
せるわけがない、あの腕はやはりサイボーグ?機械だわ)

騒ぎを見て痩せたほうの男も近づいてきた、衝撃で顔からはずれた撫子のメガネを
拾いちょっと調べると、撫子を見た」
「おもしろいメガネを持ってますね、お嬢さん」
「ジャックう・・このロボット、コンセントに指つっこんでやがった・・・」
「ほおーっ電力線通信(PLC)だな、ロボットを中継してどこかとネット接続して
いたというわけだ」
「さあ、わたしには何のことだかさっぱり」
「とぼけんな、この小娘が・・」
そう言ってジャックは撫子のメガネを踏んずけた、ベキベキとつぶされるメガネ、
メガネをとられてもその美しい顔で睨みつける撫子、
何でこの女は恐れないんだろう?
「ジャック、怪しいマネしたから射殺しようぜ射殺う・・」
「まあ待て、こいつには使い道があるかもしれない、つれてこい」
そう言って痩せた男ジャックは元いたところに戻っていった。
大男のジャンクは撫子の手錠をつかみズリズリと引きずってゆく
「ちょっとぉ、婦女子はもう少し丁寧にあつかいなさいよ」
撫子は叫んだが無視された。ムホーマツは壁から落ちて機能停止中である、
まあしばらくすれば再起動するだろうが・・・
(もう少し待つしかないわね、やれやれ)
撫子は一人そう思っていた。

ジャックは行員たちが集められてるところに戻ると、大声で怒鳴った
「おい、支店長!・・・・はどいつだ?」
その一瞬の間のときにわかってしまう、なぜなら行員たちがいっせいに顔と目線を
一人の人物に送るから・・・
「ウハハハ、お前かあ」
ネクタイをつかんで引きずり出す。
「ひいぃ、た、たすけてえ」
バーコードのような頭の年配オヤジが悲鳴をあげる。
「なんだあ情けないやつだなあ、お前さんは責任者だろうが、責任者は責任をと
るためにいるのだから、この店で最初に処刑されるのはおまえさん、ってことだ
なあ、ふははは・・・」
残忍な笑顔でマシンガンの銃口をつきつけるジャック
「ひえええ」
「ちょっと奥へ行こうか」
ズリズリ・・とひきずられつれていかれるバーコード支店長
「さっそく一人目だな、いいねえガハハハ」
大男のジャンクも笑いながらついてゆく、撫子を引きずりながら。
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登場人物紹介


大和撫子(おおわなでしこ)
17歳 出身地-京都

この物語の主人公。この春、瑞穂学園の編入試験にパスし京都から東京に出てきた美少女

親せきの大おじの家に下宿させてもらっている。実家は旧家で格式ばった厳しい家だったらしく、その反動から東京ではハメをはずしっぱなしである。性格は明るく活動的(言い変えればジャジャ馬)思いこんだら即実行するタイプ




ムホーマツ(WE45_HO-MM2)

人力車牽引ロボット〔45年製〕万能タイプ、ハンダオートマトン株式会社マルチタイプモデル2という意味

撫子が所有する個人用人力車の車夫である人型ロボット。ロボットが引くので“ロボ力車”とも呼ばれる。地上でしか使えないが、移動には便利なので重宝する。最高速度は時速30km(それ以上出ないようプログラムされているはずだが、撫子はリミッターをはずしている)アルコール燃料で電動部は燃料電池&太陽光で補う、俥の部分と分離できるので万能タイプといわれる



JJブラザーズ

ジャックとジャンクと呼ばれる二人組みの犯罪者コンビ国際指名手配(わるいやつ)リストDクラス、常にコンビで行動、黒服、黒帽子サングラスを着用、通称ブラックメン、主に金融犯罪を得意とする。ジャックの方は軍隊経験者



鈴木刑事

フツーの警視庁のフツーの刑事、中肉中背、視力体力→平均、身体能力→標準、顔→フツー(自称ややイケメン)苗字も一番多い「スズキ」、可もなく不可もなく・・(もうやめてくれー!本人)



吉田警部

警視庁でノンキャリで叩き上げできた警部、現場主義&実力主義者だけど、身だしなみには厳しいタイプ。身体も大きい、こわいけど部下の信頼は厚い、でも警察上層部からは煙たがられている、まあどんな組織でもそういうものです



矢部総理大臣

歴代長期政権の一つである日本の首相(誰かに似てるかもしれないけど気のせいです)問題はあったけど、雇用と株価を上げたのは紛れもない事実。アイコンがあってよかった!そもそも問題のない首相なんて今までいたっけ?だからこれで“いいんです”(川平ふう)



大泉議員

衆議院議員、将来有望な若手のホープ、のちに環境大臣となる、俳優の兄弟がいる(誰かに似てるかもしれないけど別人ですよ)干されたり落ち目の時期はあったけど、政治家なら皆な通る道、数十年後は世界大統領になれるかもしれないし、なれないかもしれない。


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