第66話 信頼「関係」 ~信頼の積み木 2 ~ Aパート
文字数 7,497文字
まもなく夏と言う事もあって、かすかに明るさだけは残ってはいたけれどもう夜と言っても差し支えの無い時間になってしまっていた。
「遅くなってごめん。ただいま」
「おかえり愛美。今日はまた遅かったのね。ってその紙袋は?」
そんなお母さんが私を出迎えてくれて紙袋の中身を聞いてくる。
「これは学校案内。知り合いの人と進路の話と言うか相談に乗ってもらってて」
そう言って中身を目出しして少しだけ見せる。
なんだか大半が優希君の話だったけれど、進路の話もちゃんとしたから別に良いかなとも思ったけれど
「愛美はまじめなんだから。せっかく彼氏もいるんだから、たまには学生らしく遊びなさいよ」
「ちょっとお母さん?!」
やっぱり少しだけ申し訳なく思う。
「はいはい。愛美汗かいてるでしょ。慶久は先に入れてあるからゆっくりお風呂入ってきなさい」
そんなお母さんに甘える形でそのままお風呂を貰う。
その後もうテスト一週間前と言う事もあって、今日の分机に向かう。
そしてひと段落したところで昨日出来なかった分蒼ちゃんに電話する。
『今、大丈夫?』
『蒼依は大丈夫だけど、土曜日に愛ちゃんから電話って珍しいね。ご両親は良いの?』
蒼ちゃんの言う通り土日に関しては家族を優先する事が多いから滅多に電話はしない。
『うん。お母さんとは昨日ゆっくり喋ってるし。それに金曜すぐに咲夜さんの所に行ったから蒼ちゃんと喋れていなかったし』
とは言っても咲夜さんに対してすぐに聞きたい事があったから、これ以上はもうどうしようもない。
『……咲ちゃんなんか言ってた?』
咲夜さんの名前を出すと、蒼ちゃんの声に抑揚が無くなる。
『実祝さんの事はホントに何も知らなかったみたい。両方のグループに聞いてみるって言ってた』
本当は実祝さんの事でいくらか話し合ってはいるけれど、私は咲夜さんに実祝さんを任せられるって思ったから、その過程は伏せる。
『じゃあ、愛ちゃんは信じたんだね』
蒼ちゃんの声に抑揚が戻って来る。
『信じたって言うか、実祝さんを任せるって私が決めたんだし』
最後には咲夜さんから任せて欲しいって言ってくれたし。
『その優しさを夕摘さんに分けてあげれない?』
最近蒼ちゃんの方から咲夜さんと距離を空けようとしている気がする。
『……』
そんな蒼ちゃんに昨日のは間違っても優しさからだとは言えなかった。
『夕摘さんは咲ちゃんからじゃなくて、愛ちゃんから声かけてくれるの待ってるよ』
――愛美さんに謝りたいって言ってたんだよ――
咲夜さんも同じような事言ってたっけ。
『蒼ちゃん。ひょっとして咲夜さんに何か怒ってる?』
――咲ちゃんはどっか行って――
それにあの日から咲夜さんを見る蒼ちゃんの感情が無くなってるような気もする。
『怒ってる訳じゃ無いけれど、蒼依は愛ちゃんと夕摘さんで仲良くして欲しい』
私の質問に否定はするけれど、やっぱり咲夜さんの事を除けようとしているようにも取れなくなくは無い言動には変わりはない。
『……』
蒼ちゃんの腕のアザの事も聞きたいのに、昨日の事は優しさじゃないとバレている以上私からはアザの事は聞けない。
お互い聞きたい事、言いたい事があるはずなのに、あと一歩が踏み込めない空気が漂い始めている。
『来週の金曜日学校が終わってからで良いから、一緒にテスト勉強しない?』
電話口でお互いが無言になると本当に息遣いだけの無音になるから、どうしようかと思ったところで慶との話を思い出す。
『それって慶久君も一緒?』
私が相談してしまってから、ちょっと蒼ちゃんの中の慶の印象が悪いような気がする。
まあ私もあれだけ露骨な視線を身内から感じると、その嫌悪感は今でも払拭出来ずに残ってはいるけれど。
『うん。あれからお父さんと二回話して、お母さんとも話して、慶も少しずつ変わって来てるし。それに期末に向けて今度はまじめに取り組んでるから応援してやりたくて』
同じ女として蒼ちゃんの反応はやっぱり嬉しい。それだけ私の気持ちを分かってくれてるって言う事でもあると思うから。
でもそれとは別に、同じ家族として慶を応援してやりたいとも思う。
『……やっぱり愛ちゃんだねぇ』
私の気持ちが伝わったのか、呆れを含んでの蒼ちゃんの返事。
『テスト前の金曜日だから時間は作れると思うよ』
『ありがとう蒼ちゃん。じゃあ金曜日は約束だね』
久しぶりに蒼ちゃんとゆっくり時間が取れるのと、慶の視線を気にしなくて良い事など色々な気持ちを一言に乗せる。
『じゃあ蒼依の方も何かお菓子作って持って行くね』
『久しぶりの蒼ちゃんのお菓子楽しみ! 慶も喜ぶよ』
最近見ることが出来なかった蒼ちゃんの料理を作った時の、食べてもらうのを本当に楽しみにする笑顔を見ることが出来る。
『それに近いうちに理っちゃんともまたあの喫茶店に行くんだよね』
そう言えばそんな話もあったっけ。本当ならテスト後にしようかとも思ったのだけれど、学校側と雪野さんの事、部活やバイトの事を考えるとテストが終わってからの方が忙しいかもしれない。
『月曜日に一回聞いてみるよ。その時にまた改めて話をしよ』
だからあの二人の予定を聞いてから、テスト後と決めてかからずに改めて考える事にする。
『じゃあ来週はテスト前だけど、楽しみが多いね』
蒼ちゃんの何気ない一言に、私の心が涙を流す。
『蒼ちゃん……』
今は実祝さんの方に矛先が向いているから目立たないけれど、相変わらず蒼ちゃんと喋るのは私一人しかいないのだ。
『大丈夫だよ。愛ちゃんは蒼依とたくさん喋ってくれるんでしょ』
『もちろんだよ』
そんなの確認しなくても良いのに。
『だったら二年の子とも喋れるから、蒼依も嬉しいよ』
いつの間にか私を気遣ってくれている蒼ちゃん。
『ありがとうね蒼ちゃん』
『蒼依の方もだよ。じゃあお休み』
そして来週の約束を確認して通話を終える。
その後もう少しだけでも机に向かおうと思ったのだけれど、今日の活動や児童の相手で疲れていたのか、気持ちに体がついて行かずにそのまま眠ってしまった。
今日で三日目になる朝。
カーテンを開けると今年は空梅雨なのか、雨が少なく天気も快晴とまではいかなくても、もう夏の日差しと言っても差し支えがないくらいには強い。
にも関わらず私の体はだるい。こんな時、栓無い事とは分かってはいても正直男子が羨ましくなることはある。
昨日机の上に出しっぱなしにしていた教材を片付けていると、充電するのも忘れていた携帯が着信があった事を知らせるランプが光っていたから確認すると、優希君からの着信が二回と
題名:学校
本文:図書館。来て
短くメッセージが添えられていた。
昨日朱先輩にも言われていたから私から逃げてしまった手前、優希君の方から連絡をくれたのは嬉しい。渡りに船と言う感想すらも沸くけれど昨日も気持ちに体がついて行かなかったくらいだから、せっかくの優希君からの電話にも当然気付く訳も無くて、今更掛け直せる訳も無くて。
だからいつもより簡単なメッセージになんだか冷たさを感じる。
昨日の電話に対して今朝送られたであろうメッセージ。今更電話を折り返すのはやっぱりアレだし。
結局色々考えてもまとまらないまま、机の上の片付けもそこそこに寝巻のまま下へ降りる。
「おはよう愛美……今日はまだ着替えてないの?」
確かにこの寝巻のまま自分の部屋から出る事はあまりない。と言うか慶と二人だけの平日には多分出た事が無い。
「体がだるかったのと、今日はどうしようかと思って」
一日中部屋で勉強するなら部屋着で十分だし、誘いのあったメッセージに答えるならそれ用の服を選んで合わせないといけないし……
私が模試対策と優希君の事を考えていると、
「あら? 今日は彼氏とデートじゃないの?」
「いやもうテスト一週間前だって」
お母さんが当然のように聞いてくるから、私も反射的に答えてしまったけれど、別に嘘は言っていない。
今日の優希君との待ち合わせ場所は学校の図書室なんだから。デートじゃなくて一緒に勉強するだけだし……多分。
「愛美。お母さんは愛美のしたい事、勉強に限らずなんでも応援はするけれど、お母さんが家にいる時くらいは羽を伸ばしなさいよ。昨日も進路の事を考えてたんでしょ。今日は彼氏と遊んできなさいな」
慶が聞いたら即答しそうなことを言うお母さん。慶には一度だって遊んで来なさいと言っているのを聞いた事が無い。
「それにいくらお母さんがいるからって、慶久の前でその格好は駄目よ」
そう言ってお母さんが着替えるようにと私を二階へと追いやる。
私もまさか慶の前でこの格好を見せる気はない。それに優希君からのメッセージの事もあるからとそのまま自分の部屋に戻り、諸事情により今日はスカートは無理だけれど優希君が気に入ってくれそうな服を選び、勉強用具とポーチを忘れないように準備・確認してから再び下へ降りる。
「それじゃあ早くご飯食べちゃいなさい」
私の格好を見たお母さんが一人首を縦に振って満足そうに私を見ている。
そんなお母さんに余計な一言を言おうものなら、朝からお母さんの情熱を聞かされそうだからと口は開かない。
情熱ではないけれど、こう言うのは咲夜さん一人で十分だ。
そして、優希君からのメッセージもあったからと半ばあきらめて、学校の図書室で勉強しようと玄関へ向かうと
「良い? 愛美。たとえ勉強だったとしても、彼氏と二人だったらそれはもうデートと同じなのよ。
だから愛美も押して行きなさいよ。男は押しに弱いんだから」
「ちょっとお母さん?!」
お母さんの応援は嫌じゃないけれど、色々筒抜けになるって言うのはどうなのよ。
それに私はお母さんみたいに押すんじゃなくて、優希君と共にゆっくりで良いから歩んで行きたい。
それに朱先輩も信頼「関係」って言うのは時間をかけてゆっくりと積み重ねるものだって、昨日言ってくれていたし。
「はいはい悪かったわよ。でもせっかくなんだから、愛美にとっても楽しい時間になると良いわね」
私の抗議なんてどこ吹く風なのか、さっきまでのは無かったかのように言い直すお母さん。
まるで咲夜さんを相手にしているかのような感覚を背に、
「夜は家で食べるから。行って来ます」
学校へ向かう。
学校に足を向けたものの、自分から優希君の前から去って、不可抗力とは言え前も昨日も優希君からの電話を取らなかった手前、どうにも図書室の方へ足を向け辛い。
かと言って朱先輩やお母さんの言葉もある手前、家に帰る事も出来ないまま私は、仕方なく校舎を一周する事にする。
その間にどうせならと園芸部、サッカー部の方も見て回ろうと足を向けると
「今日も暑いからなぁ。ちゃんとお水飲んでしおれてしまわんようにせんとあかんよ」
植物に向かって特徴的な喋り方をする女生徒が目に入る。
今日までは各部活動も見て見ぬフリをするのが暗黙のルールだったりするけれど
「こ。これは違うんです。今日も暑くて土が乾いとったから、水をやっとっただけなんです」
私に見られたからと焦ったのか、少し慌て気味に言訳を始める。
「別に今日までは部活動大丈夫だし、それに私は告げ口なんてしないよ」
取り敢えずは安心して落ち着いてもらう。
「そうなんや。なんかありがとうございます。ひょっとして統括会の岡本さんですか?」
その甲斐あって、私の顔に見覚えがあったのか、いかにもの本人だったから、
「そうだよ。ところで名前は?」
私は半分だけ予想を立てて、恐らくは相手の後輩の答え合わせをする。
「すいません遅なって。ウチは御国佳奈(みぐにかな)って言います。漢字は御霊の“御”にカントリーの国、佳作の“佳”に奈良の“奈”です」
そして私の予想通り、あの優珠希ちゃんとよく一緒にいる子だった。
「それで今日は御国(みぐに)さん一人で活動?」
「違います。もう一人一緒に来てるんですけど、なんか用事ある言うてちょっと席外してます」
右手をさりげなく後ろにやって、私の質問に答えてくれる。
もう一人って言う事は優珠希ちゃんも来てるのか、少し気にはなるけれどせっかく知り合えた優珠希ちゃんの友達。私も仲良くなっておきたいのだけれど、
「えっと。どうかした?」
御国さんがじっと私の方を見て、
「あの。先輩にこんな事聞いて良いのか分かりませんけど、学校内って休日やったら私服でも良かったでしたっけ?」
「……」
放たれた一言に私の頭の中が真っ白になる。いや、顔が真っ赤になる。
「いやウチも誰にも言いませんし、先生に見つかる前に帰らはったら――」
久しぶりに盛大にやらかした感が強い。
しかも初対面の女生徒にこれは恥ずかしい。これが優希君の前じゃなくて良かった……かどうかは、初対面の子と天秤にかけると、微妙だったりする。
「ちょっと学校に用事があって来たんだけれど……」
でも、気付いてしまったのなら、約束の場所まで行くことが出来ない。
私が頭を抱えるようにどうしようかと悩んでいると、御国さんが小さく笑いを浮かべながら
「用事ってどんな用事なんです?」
「用事って言うか、学校の中で待ち合わせをしていて……」
まさか彼氏と待ち合わせなんて初対面の人に言えるわけもなく、恥ずかしさでやんわりとだけ伝えると
「じゃあその人に校門まで出てきてもらったら良いんとちゃいます?」
自分から優希君に私服で学校に来たと暴露したらどうかと言う。
いや違うか。私がそう思ってるだけで、御国さんはそう言っていないのだから。
「ちょっと考えさせてくれるかな? もっといい方法が無いか考えるからっとその前に、その右手。ちょっと出して」
「先輩。気付いてたんですか?」
見せてもらうとやっぱり人差し指と、中指に切り傷があって、少しではあるけれど血もにじんでいる。
大方活動中に何かをひっかけたのだろう。
「ありがとうございます。それにしてもえらい手際が良いですね」
持って来たポーチの中から必要な道具を出して手早く手当てを終える。
「昔。弟がよく怪我をして帰って来た時に、私がよく手当てをしていたからね」
昔の慶を思い出しながら、その手だと大変だろうからと御国さんの手伝いをしようとしゃがんだところで
「うちは嬉しいんですけど、待ち合わせは良いんですか?」
私は固まる。ただこのまま優希君を待ちぼうけさせるにはいくらなんでもひどいから、進退窮まった私は
題名:今着いた
本文:学校に入れないから校門まで来てくれたら嬉しいかな
追伸:遅くなってごめんね
優希君にメールを送る。
「そしたらこれ以上ここにいて、相手を待たせたらあかんし、ウチの事はええんで校門の方へはよ行って下さい」
「ごめんね。ありがとう」
「こっちこそ。手当までしてもろうてありがとうございました」
私は御国さんに押される形で校門まで戻る事にした。
ただ校門まで戻って30分。メッセージを送ってからだと大体40分くらい待つけれど、校舎から優希君が出てくる気配も無くて、今朝の優希君からのそっけないメッセージに今も優希君からの返信の無いメッセージ。
私が諦めて帰ろうと踵を返したところに、
「ごめん! まさか学校にいるとは思わなくて」
大急ぎで来てくれたのか、息を切らせて汗をかいた優希君が何と学校の外から私服で私に声を掛けてくれる。
「えっと。優希君がどうして学校の外にいるの?」
でも私はびっくりしてそれどころじゃない。
「いや愛美さんが学校にいるってメッセージをくれたから。学校に入れないって意味は愛美さんを見るまでは分からなかったけど」
せっかく優希君と休日に二人っきりになれたのは嬉しかったけれど、優希君の言葉でますます意味が分からなくなる。
「優希君。学校の図書室にいたんじゃ?」
「僕はいつ愛美さんが来ても良いように最初から図書館にいたけど」
そっか、優希君は先週と同じ場所の図書館で来るかも分からない私を待っていてくれたんだ。
そう考えると、私の知らない所で私の事を想っていてくれた事に喜びを感じるけれど、何か話が色々とかみ合っていない。
「これって優希君が送ってくれたんだよね」
私は優希君からもらったメッセージを見せる。
「……僕が送ったんじゃないよ」
私の携帯を覗き込んだ後、優希君が携帯の画面を見せてくれるけれど確かに送信履歴の所にはない。
私は頭の中でハテナマークが飛び交う中、優希君が一人合点の行った表情の後、私にはまだ一度も向けてくれた事の無いあのとても優しい表情をする。
そう、あの妹さんの話をする時に浮かべる表情を。それで私も分かる。
「ひょっとしてこのメッセージって、妹さんが?」
私の答えが正解だったのだと思う。優希君がびっくりした表情を私に向ける。
「そんなの分かるに決まってる。私が一番たくさん優希君を見て来てるんだから」
昨日の朱先輩との会話を意識して、私の本音を伝えると
「ありがとう。そう言ってもらえると僕もすごく嬉しいよ」
本当に嬉しそうに返事をしてくれるけれど、だとすると優希君の携帯を使ってまで私と話したい事があるんだって事になる。そして妹さんとの連絡手段がない私だと、妹さんをずっと図書室で待たせることになるかと思い、私服ではあったけれど意を決して校舎の中に入ろうとしたところで
「――っ?!」
私の手を握る優希君。
「優珠には僕から連絡をしておくから、今日は少しでも長く一緒にいたい」
そして私に、私だけに向けられた優希君の言葉に、私の顔が久々に熱くなる。
他のどんな男の人に言われても何とも無かったのに。
「分かった。ありがとう」
そんなまっすぐな優希君の気持ちに意地なんか張れる訳がなくて、それでもさりげなく手を離して
「やっぱり僕は、愛美さんの優しさが好きだな」
少し寂しそうに言う優希君と久々に喋りながらゆっくりと歩く。
「私は普通にしているだけだよ」
優希君に言いたい事だけを言って逃げ帰るような女なのにそれを責めるでもなく、優希君の気持ちを受け取りながら
「優珠の事もちゃんと考えてくれるし……それに愛美さん相変わらず天然だし」
何かとかは具体的には言われてはいないけれど、何の事かは予想が付くから、妹さんにだろうメールを送っている優希君に
「……イジワル」
一言文句だけは言っておいて一度、教材はそのままにしてあると言う図書館の方へ二人で移動する。
ホント、優希君の前だとこんなのばっかりだよ。
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