第9話 幕間①

文字数 345文字

『――――録音したメッセージを再生します』

「もしもし?」

「あ、もしもし、リョウ君?」

「その声は櫻子か?」

「私も遂に携帯デビューだよ」

「おお、遂にか。でも、この番号は?」

「桐音ちゃんに番号教えてもらって」

「桐音とメアド交換したのか」

「昼休みの後の体育の着替えのときにね」

「そっか。是非仲良くしてやってくれ」

「もちろん、そのつもり。今日はその事でかけたの。桐音ちゃんとの間を取り持ってくれてありがとう、って言いたくてさ」

「大したことはしてないよ」

「それでも、ありがとう。じゃあ、また学校でね」

『録音したメッセージを再生します』

「もしもし?」

「あ、もしもし、リョウ君?」

「――――――」

『――――録音したメッセージを再生します』
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登場人物紹介

瀬戸川遼太郎


男子高校生。軽薄なところもあるが、熱い性格で困っている人間を放っておけない。

ある日、突然「バケモノ」に狙われるようになる。

宍戸桐音


女子高生。無口で眉一つ動かさない美人。

正体は『呪的犯罪対策官』、通称『C3』と呼ばれる退魔師で「バケモノ」に襲われるようになった遼太郎を守護する役目を買って出る。

鹿島櫻子


女子高生。明るい性格で抜けているようにも見えるが、人一倍周囲を見ている気遣い屋。

遼太郎を通じて、桐音と友達になろうとする。

三条光


女子高生。引っ込み思案な性格で、影が薄く、周囲に居ても気が付かれないことが多い。

櫻子と仲が良い。

高山


男子高校生。遼太郎のクラスメイトで、明るいお調子者。

サッカー部に所属していて、ガタイが良い。

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