証し《あかし》~ 第3話

文字数 894文字

<第二分類>
信者たちは、信者以外の人々よりもりっぱな言動をします。

例えば、仕事においてより高い業績をあげるとか、勉強がよくできるとか、料理がすごくうまいとか、足が速いとか、親孝行だとか、いつも笑顔を絶やさないとか、他人にとても信頼されているとか、
また、ネガティブな言い方をすれば、自堕落な生活をしないとか、悪口を言わないとか、グチをこぼさないとか、そんなふうに、信者として、信者以外の人々と同じことをしても彼らよりレベルが高い、ということです。

信者の中には、極端な考え方をする人もいて、「クリスチャンは、どんなことでもトップをとらなければいけない」と言ったりします。まぁ、ここまではいかなくとも、ある程度高いレベルにいる、ということは大切な要素なのです。
なぜなら、たとえば信者以外の人々に『クリスチャンだとかいって教会に通ったりしているらしいけど、まったく何をやらせてもダメなやつだ。あいつのキリスト教は、要するに現実逃避だな』などと言われるようでは”証し”どころではないからです。

また、少し角度を変えて、このことを信者の個人的生涯にあてはめると 、「 信者になったら、信じる以前よりもりっぱな言動をする」 ということになります。

ですからたとえば、学生で信者になった人には、先輩の信者からしばしばこういう注意が与えられます。
『まず、自分がクリスチャンになったことを家族や友達に表明しなさい。そして、クリスチャンとして生活を向上させなさい。神がいっしょにいて下さるから、向上できるはずです。マジメに勉強するようになって成績が上がったり、人の嫌がるような雑用もすすんでするようになったり、友だちに親切にしたり、家でも手伝いをしたり、朝ひとりで起きられるようになったりしたら、家族や友達は「クリスチャンってりっぱなんだなあ、見ちがえたよ。キリストさんはすごいな」ということになるでしょう。しかし、もし以前と同じ生活なら、家族や友だちは「あいつはクリスチャンになったとか言ってえらそうにしてたのに、なんだ、ちっとも変わらないじゃないか。キリストさんもたいしたことないな」ということになるでしょう』
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