第16話 ファントム 前編

文字数 497文字

部屋で羽を休めていた魔物、そいつは「ファントム」。
鋼のような体と鋭い鎌のような翼を持ち合わせた、まさにラスボスのような魔物だ。
ファントムは大きな声で嘶き、ショウに襲い掛かってきた。
ヤツの攻撃は実に厄介だ。
大きな鳴き声の波動で攻撃してきたり、時には体を張って体当たりしてくることもあるのだ。
案の定かなり苦戦することとなった。
今までに習得したどの攻撃法もあまり効かず、戦いの過程で有利な方法を探すしかなかった。
弱点をつくことが一番の方法だが、それもなかなか時間がかかる...
とりあえず攻撃を当てる場所を変えてみたりと試行錯誤してみた。
そして分かった、ヤツの弱点は翼の根本の近くにある目のようなものだ。
そこに集中して切りかかっていった。
すると、ファントムは苦しそうな叫び声をあげ、確実にダメージを与えられていると分かった。
しかし、やつは叫び声を上げた直後、脱皮して中のコアのようなものが現れた。
全身の色は、弱点の目と同じ濃い青色へと変色した。
防御力はガタ落ちしているようだが、攻撃力は最大まで上がっているようだった。
全身が弱点になっていたからそこまで苦労しないだろう、と思っていたショウだったが...
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登場人物紹介

ショウ

ハイドの子孫で好奇心旺盛。自分の気になった場所にはすぐに探検に行ってしまい、事件に巻き込まれることも。落ち着きがない。

ハイド

隠密忍者。昔、天下最強と言われた武士を破ったことで一躍有名になった。与えられた任務は、誰にも邪魔させずにこなす強者だった。

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