桐ノ匣

作者 桐乃桐子

[その他]

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11,044

22件のファンレター

1話、1ページ完結の、短いお話を書いていく予定です。
ジャンルはたぶん無節操になるかと思います。

登場人物

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ファンレター

第8話 愛してない

没入感が凄くて言葉を失いました。体温の低い文章のその奥に、ヒロインのトラウマめいたものが無理やり押し込められているような感覚。底に流れているのは、激流のような。そして救いがない中にも、生々しい耽美さを感じてしまいました。 読みながら、「生きるための自傷」という言葉を思い出しました。ヒロインの行為は、まるで自傷のような恋愛みたい。心の痛みを体の痛みに置き換えて、ともすれば乖離してしまいがちな心を痛みで繋ぎとめて。忌まわしい記憶に蓋をして、悲しむことも忘れてしまっているみたいで。 ラストも響きま ... 続きを見る

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第8話

優れた掌編小説というのは、短篇――いや、長編小説をぎゅぎゅっと凝縮したような、ものすごい密度の高さを保つものなのだ……と(『桐ノ匣』は元々粒よりの傑作掌編集ですが)この第8話を読んで改めて感じました。 「いいね!」の星が一つしか押せないのがもどかしいくらいの名作だと思います‼ これは私の勝手な感想なのですが、桐乃さんは虚構のストーリーではあっても、時に自ら傷つきながら書いておられる。でも、決して読者は傷つけない。それが桐乃さんの作品のエンターテインメント性であり、決して読者を置きざりにし ... 続きを見る

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傑作は静かにくる

『桐ノ匣』第7話「これは呪いか祝福か」。 公開とほぼ同時に読ませていただいていたのですが、改めて再読し、頭に浮かんだ言葉が「傑作は静かにくる」…でした。 この作品を読んで、なぜ文章のむだを削ぎ落さなければいけないのかがよくわかりました。「物語」の世界と読者の間に隙間がなくなるんですね…超高性能のイヤホンで音楽を聴くと、「耳で聴く」という感覚がなくなって、「音に身体を包まれるようになる」感覚に似ている気がします。 七塚拓也君との四ツ谷まつり先輩の間には、表面的には何も起こらない。擦れ違い ... 続きを見る

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ビターな呪いか祝福か。

こんばんわ、桐乃さん。第七話の感想です。ガリ勉なので僕には刺激が強かったのですが、ガリガリくん(ソーダ味)であるがゆえ、ドキドキしてまじないの匣の迷宮に吸い込まれました!! 女性がだめんずに惹かれる(『第六話』)ように、男子は〈地雷系女子〉に惹かれてしまうタイプの人間がいます。例えば、僕です。「彼女」とは「彼岸にいる女」ということでもあり、そっちに渡ってはいけない。わかってはいるけどその橋を渡ってしまうことが往々にしてあり、それはのろいのようでもあり、でも、本人にとっては祝福なのかもしれません ... 続きを見る

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第7話 『これは呪いか祝福か』

ぼくと四ツ谷先輩との最後の会話が胸に刺さります。 呪いと祝福は背中合わせ。 「あなたのため」とステレオタイプの価値観を押し付けられ、閉ざされていた心。 ある日突然、魂が触れ合うような人との出会いで、景色が変わってしまう瞬間が訪れてしまう。四ツ谷先輩の思い出が魂に刻印されてしまった、ぼく。 諦観にどこか甘美さが滲み出て、まさに呪いと祝福でした。感服。 こんな完成度の高い作品を次から次へと創作できるなんて、マジリスペクトです! 前回同様ハズいポエムのようなレターになったので、こちらに ... 続きを見る

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2話分、拝読

桐乃さん、こんばんは。6話と7話を拝読しました。 6話の「孤独」。NOVELDAYSなどにおいて、短編や連載で反応をいただきながら書けるなんて、幸せなことなのですよね。 「孤独」もきっと、良作を生むのには必要なのでしょうが……。僕はその幸せを大事にしたいと思いました。 お話としては、他の方も書かれている様な「不穏」な動きにいつなるか? とビビりながら一気に読み通せました。さすがです。 7話は主人公の達観してしまうような境遇に、関心を持ちました。 そして、それが心に残る異性像かあ ... 続きを見る

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『これは呪いか祝福か』

キッチンに立ったまま、最後まで読み切ってしまいました。 すごい…。すごいです。 語彙が貧弱でなんと表現していいのかわかりません。 ただ、「ぼく」の気持ちがわかる…。 そしてこの余韻が深く強く気持ちいいです。 圧巻という表現があっているのか… ありがとうございました。

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星の物語…

桐乃さん、読んでいる間中、ずっとどきどきしっぱなしでした。 憧れの作家とふたりで会える……そんな機会があったら?……読者として私もすっかり妄想の中に浸っておりました(笑) 憧れているからこそ、遠くから眺めているだけでいい。星は遠くから眺めれば美しく輝いているけれど、近づいてみれば、その表面には岩とかがゴロゴロ転がっているのかもしれない。 相手が自分の思い描いているイメージと違っていたら? 幻滅したら? しかもミステリに造詣の深い桐乃さんのこと、ラストの一行まで気を抜けません。ああ ... 続きを見る

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第6話 天狼星

桐乃さん、以前、好きな作家さんとお食事する機会があったと、どこかでお話しされていたように記憶しています。(私の記憶が確かなら……あ、急に心配になってきた) 体験談をベースに綴られているのでしょうか、臨場感があり、私もドキドキふわふわ、夢見心地の気分で文章を追いかけました。でもあと少しで読み終えてしまう、もう少し読んでいたいと頭の片隅で思いながら。(桐乃さんの作品を読むといつもそうなります) ラストは本当にその通りだと実感しました。孤独の深度と共鳴して、明るく輝くシリウス。 書くことは自 ... 続きを見る

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天狼星

素敵なお話……。 読み始めた時は不穏な展開になるのだろうか…それとも……と、ビクビクしながら読みました。 そこから物語がどんどん進み、それでも私は もしかして実はこの人は… などと訝しみながら読んでいました。 そして読み終えて、こんな捻くれた自分を反省しました。 とても美しく、まっすぐで澄んだ物語でした。 グッときました。 ありがとうございます。 野暮な質問かもしれませんが、桐乃さんの実話ですか…?

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小説情報

執筆状況
連載中
エピソード
8話
種類
一般小説
ジャンル
その他
タグ
ショートストーリー, 短編小説
総文字数
31,713文字
公開日
2021年08月18日 15:47
最終更新日
2023年04月25日 14:15
ファンレター数
22