第63話 脳は入出力器官

文字数 460文字

 養老孟司先生は、脳を説明するのに情報器官として捉えられています。一般的に、人間は日常生活で脳を考えるとき、入力は五感(見る、聞く、かぐ、味あう、触れる)、出力は筋肉を使っての運動と捉えることができるということです。
 コロナ禍、家でテレビや新聞だけの情報の入力だけでは、いわゆる頭でっかちになってしまいがちで、出力がないのです。だからなんだかもやもやする、ストレスがたまるといった状況におちいりがちになってしまいます。そこで、外をぶらぶらと歩くと、外の景色や温度、湿度、木々の輝きなどの様々な情報が五感を通して情報入力される。そうすると、それらの刺激により体の中に変化が起こり、一定の閾値(限界点)を超えると何らかの出力が行われます。人によっては思い付きやアイデア、新しい考え方となって出力されることになるのです。
 自家中毒とならぬよう、少しでも出歩くという行動が大切なことがわかります。俳句の吟行は、そのあたりを考えた素晴らしいアイデアだと思います。ふらふら歩くだけで、想像もしないような俳句が生まれるかもしれません。


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