5.。.:*♡ ざがくで
文字数 2,117文字
颯爽と扉が開いた先に、一人の女の子が佇んでいた。
シェルだった。
彼女はシールックの姿を見て、小さく悲鳴を上げた。
イシュタルは身体を元の大きさに戻すと、シェルのそばへと歩いて行った。
汗塗れ、ホコリまみれの彼女をじっと見つめる。
シェルは声一つ上げず、イシュタルを見返していた。
二人が倉庫の奥に向うのを、イシュタルとアーネトルネ、スクナヒコナは静かに見守った。
イシュタルは椅子に座り込むと、天井を仰いだ。
16次元はイザナミとイザナギの出現なんだけど。
ここで、坤☷が出て来るの。
ラウリルっていうのは羊毛を現す隠語でね。
山羊乳にラウリル酸っていうのが含まれているのとか、色々。
リーダー的な意味がここで出てきて。
銀龍を付けたばかりだからね……。
まだ不安定だよね。
永遠に15次元のリーダーにして、私の後ろにいるんだ。
早く六次元になって。
そうすれば分かるよ。
その頃には、シールックにいさんももっとしっかりしているだろう。
やがて、シールックとシェルが倉庫の奥から出て来た。
五人は意気投合するように見せかせて、スクナヒコナだけが微妙な顔をしていた。
最強とは一体何なのか?
それだけが彼の興味の果にあった。