7.。.:*♡ どなどな
文字数 2,308文字
食卓を囲みながら、五人は和気あいあいと食事を摂っていた。
シェルは久しぶりに高級な食材を口にし、感涙を浮かべていた。
食事を終えた後、シェルとシールックは片付けに取り掛かり、イシュタルは入浴の支度を始めた。
アーネトルネはスクナヒコナに呼び止められ、ソファーに座っている。
入浴の支度を終えたイシュタルは、戻って来るなり憐れみを込めた目でスクナヒコナを見つめた。
アーネトルネは眉を顰め、イシュタルとスクナヒコナに視線を投げた。
怠け者故に叱られているんだよ。
宇宙の全てから。
それで、物理的にしょっちゅう鞭で叩かれているけど、スクナヒコナはそれを受け入れている。
そうして、自分の都合の良いように全てを受け入れられるように自己の書き換えを行ったんだよ。
寄りすぎだよね。
ここまで来ると才能だよ。
生きにくい世の中を全て思い通りにしていこうという心と、信じられない程の下座の心と理解。
しかしそんな事をいちいち覚えていられないので、あらゆる全ての事象を表面化させて快楽道を極めている……。
イシュタルの言葉を聞きながら、アーネトルネはこれまで散々舐め尽くした苦渋の日々を思い返し、苦虫を噛み潰したようにスクナヒコナを見た。
憎しみさえ込めた眼差しを向けた後に、フッと肩の力を抜いて息を吐く。
やがて食器の片付けを終えたシールックが居間に戻ってきた。
シェルもそばに寄り添っている。
シェルがリビングから立ち去るのを見送りながら、シールックは嫌悪感を滲ませた顔をしながらスクナヒコナを見つめた。
アーネちゃんはネイティオである自分が好きでしょ!
それでいいの!
兎に角、分かったよ。
シールックにいさんは、自分の認識を不特定多数の誰かに押し付けるのが得意なんだね。
あやしいひかりの混乱ってそんな感じなんだ。
それからシェルが入浴に終えるまで、三人はポケモンについての会話を深めていった。