10.。.:*♡ べんとう
文字数 2,123文字
翌日。
シェルが起き出すと、シールックの姿が見えなかった。
シェルは不思議そうに彼を探した。
シェルはお弁当の包みを受け取ると、そのまま風のように家を出て行った。
魔の四人組は、戸締まりをしてからゆるゆると彼女の後を追いかける。
やがてファクトリーに到着すると、外装を見上げて皆首を傾げた。
他愛のない話をしながらファクトリーの中に入っていくと、支配人のタールルが金切り声をあげていた。
イシュタルは倉庫に向かうと、幾つも段ボールが積み上げられたボタンの山を見渡す。
ふと一つの段ボールを注視した後で、軽い力で棚からすっと引き抜いた。
イシュタルは勢いよく段ボールの蓋をこじ開けていった。