14.。.:*♡ ゆいしき
文字数 2,397文字
昼食を終えて戻って来たシェルは、自分に化けたエカテリーナとバトンタッチし、業務に戻った。
エカテリーナは変身を解き、シールックを見上げる。
暫くすると、支配人のタールルが足を鳴らして工場に戻った。
シェルを見るなり、金切り声を上げた。
シェルは立ち上がると、帰り支度をして倉庫へと向かった。
やけにアッサリ話が進む。
シェルはぼんやりと考えながら、四人と共に歩き出した。
シールックのゴースト支配が裏で働いているとも知らず。
ひとしきり話した所で、エカテリーナは倉庫の中にあるボタン置き場の段ボールに手をかざした。
金色の階段が、五人の目の前に現れる。
一同は頷き合い、茜さす金色の階段を静かに登っていった。
彼らの素性を知るものは、この世界には誰もいない。
了