第9話 古事記の預言

文字数 611文字

古事記の預言

 有に1000年以上前には編纂されたであろう古書に古事記がある。

 日本古代の故事が描かれているのかと思いきや、わたしには現代を預言しているのではと思わされる箇所がある。

 それは、岩戸隠れの故事だ。スサノオの粗相に呆れたアマテラスが岩戸に隠れてしまい、高天原が暗くなった。

 そこで、オモイカネが一計を案じ、アマノウズメが全ストで踊り、八百万がどっと沸いたところで、アマテラスが岩戸をそっと開けて外を伺った。その手をタジカラが引っ張り出して高天原に光が戻ったというくだり。

 アマノウズメ、これは平安シラビョウシから現代のアイドルまでの芸能人ともとれるし、八百万が笑ったというから国民的なお笑い芸人とも見れる。

 歌舞伎や狂言などもこの辺に端を発しているのかもしれない。

 タジカラノミコト、これは古代からある相撲、長じて空手、柔道、少し前にはプロレス、今総合とこんなに小さな島国なのに格闘技には事欠かない国も珍しい。

 こんな日本の国情に非常に酷似した国がある。それが、アメリカだ。

 かつて日本は近代以降、軍事で世界一になろうとした。しかし、アメリカに叩かれて失墜した。

 今度は、80年代に経済で世界一になろうとしたが、プラザ合意でまたアメリカに叩かれて失墜した。

 古事記には、このアメリカに当たる故事は見当たらない。古事記の筆者も編集者も中国の外に近代にこんな超大国が出現するなんて思いもよらなかったんだろう。

 
 

 
 
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