(三)‐2

文字数 212文字

 紀子はそう言って別のカードをスカートのポケットから取り出して見せた。光を放っており、何か模様が描かれていたが、それが文字なのか絵なのかは、いずみには見当もつかなかった。
「あなたたちは、イプシロン第一〇七三星系から逃げてきた指名手配犯ということはわかっているのよ。やっと見つけたんだから、大人しく捕まりなさい」
 紀子はそう言うと、いずみの方を見た。いずみと目が合った。そして「あなたが戦うのよ、いずみ」と短く言った。

(続く)
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