(二)‐12

文字数 232文字

 そうしていると、突然、建物に轟音が短く鳴り響いた。中にいた四人が一斉に入口の方を見た。建物の入口のシャッターが勢いよく開かれ、人一人分の高さまで上げられたシャッターの下に、生徒会長が立っていた。
「見つけたぞ、三流犯罪者たち」
 そう言いながら生徒会長は音を響かせてシャッターを下ろした。
椿が「生徒会長、何の用だ」と身構えた。歌子、クロエもそれぞれ生徒会長をにらみつけた。
「逮捕しにきたに決まっているでしょう」
 それを聞き、三人は、一歩、二歩とあとずさった。

(続く)
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