(一)‐3

文字数 381文字

 校長の話が終わり、集会は解散した。教室に戻る際、いずみたちは早速事件の話をした。
友人の夏菜子が「もしかすると、この前落ちた隕石のせいじゃない?」と言った。
 さすがにそれは突飛すぎると、いずみだけでなく他の級友も、そして言った本人もそう思っていたらしい。「そんなわけないよ」と言い合って、いずみたちは大笑いした。
 ちょうど体育館の入口を出たところで大爆笑したのだが、その入口の前には、生徒会長の田辺紀子がいた。
 それに気づき、「怒られる」と思ったいずみたちは慌てて口を押さえて、笑いをこらえなければならなかった。
 すると、生徒会長は注意をするわけでもなく、「宮原さん、ちょっといい?」といずみに声を掛けた。
 いずみは紀子に軽く頭を下げて騒いだことを謝った。
 すると、いずみの予想とは違う反応が返ってきた。
 生徒会長は「あなたにお話があるの」と言ったのだ。

(続く)
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