(二)‐13
文字数 224文字
「さあ、いずみ。あなたの出番よ」
紀子はそう言うと、スカートのポケットからカードを取り出した。カードといっても厚さが五ミリほどある長方形をしていた。鉄道会社の接触型ICカードよりやや大きかった。短い辺にはLEDライトらしきものが付いていた。そこからレーザー光線でも出るのであろうか。そしてカードの上の中央には四角いボタンが付いていた。
いずみがそのカードをじっと見ていると、紀子はそのLEDライトの小さい豆粒をこちらに向けてボタンを押した。
(続く)
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