一文小説集「授業/羊/いる/学生たち/UFO」

文字数 230文字

 理科の授業で、囚人の命の重さを量っている時、突然囚人がけたたましく笑い出して、怖かった。

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 三百匹の羊を数えた辺りで、僕は眠りに落ち、翌朝、僕の財布からは三百円がなくなっている。

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 墓参りの時、祖母の墓前に置かれている顕微鏡を覗いた母が、「いるわ」と言って笑った。

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 死体部の学生たちがマネキン人形を担いで河原へ歩いていく。

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 カツラの大群が、UFOのように空を飛び、俺の禿げ頭を探して、右往左往しているのを、ゴミ箱の中で震えながら見ている。
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