(二)-11

文字数 218文字

 私は「大丈夫」と倒れている明に手を差し出した。
「大丈夫だよ」
 明は自分で起き上がり、歩いて行こうとした。私は明の後をついていくことにした。
「家まで送っていくから」
 私がそう言うと明はぶっきらぼうに「いいよ」とだけ言った。
 そうして私が後ろからついていくような形で、私たちは校門を出て下校し始めた。
 聞きたいこと、確かめたいことはたくさんあった。でもいくら聞いても何度聞いても、明は「関係ない」とか言って答えをはぐらかすだろう。

(続く)
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