一文小説集「人形」等三篇

文字数 176文字

「人形」

　金持ちの家の子に人形をもらった貧乏な家の子が、家に帰り、その人形を石けんでゴシゴシ洗い続けている。

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「夢」

　かつて、地面を白いチョークで塗りつぶし、地球を白くすることを夢見ていた少年は今、黒の油性マジックを握りしめている。

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「太陽」

　今朝、地平線の上に、太陽の代わりに「GAME OVER」の文字が昇った。

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