一文小説集「救護室」等三篇

文字数 189文字

「救護室」

 その図書館の救護室には、詩の読み過ぎで気分を悪くした人のために、六法全書が置かれている。

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「蛸」

 たこ焼き屋の店主は蛸と将棋を打つことが趣味で、自分に勝った蛸から、たこ焼きの具にしている。

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「蛇」

 そのサラリーマンは、四十年間の会社勤めで、ずっとスーツのポケットに蛇の玩具を入れていたが、それを他人の前で出すことはついになかった。
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