壱席目 粋と笑いの王国
文字数 7,607文字
『粋と笑いの王国』
「先輩、ここっすか、一般社団法人落語協会プロデュースの『粋と笑いの王国』って」
「そうだよ、まぁ、『夢と魔法の王国』に比べるとちょっとしょぼいけどな」
「ゲートが変わってますね」
「ああ、それは大門だよ」
「大門?」
「吉原の出入り口を再現してるんだよ」
「へぇ……テケツ売り場?……先輩、テケツってなんですか?」
「寄席じゃチケットをテケツって言うんだよ」
「ああ……なまってるんすね? 売り場も変わってますね、木の格子がはまってて、わぁ、中に着物のきれいなお姉さんがいるんだ……なんか着物の着こなしが変わってますね」
「衿抜きって言ってな、ああやって着物を緩く着てうなじを見せるんだよ」
「色っぽいなぁ……あれ? でもどこからテケツ買うんすか? 窓口ないっすけど」
「そこに金を置いてみな」
「こうですか?」
【ようこそおいでくんなまし】
「わっ、先輩、今のなんすか? なんか長いもので札を引き寄せて行きましたけど」
「長キセルって言ってな、花魁が使うキセルなんだよ」
【どうぞごゆるりとお楽しみくんなまし】
「ほら、テケツとつり銭も長キセルで押し戻してきたろ?」
「へぇ~、ちょっとドキドキしますね……あれ? 半券に番号が大きく印刷されてますね、え~と、俺のは
「お、良い番号だな、半券は大事に持ってろよ、閉園間際になると突き札があるからな」
「突き札ってなんですか?」
「宝くじの抽選みたいなもんだな、当ると特典付きで景品がもらえるよ」
「へぇ、当るといいなぁ」
「後のお楽しみだな、さあ、入るぞ、案内してやるから着いて来いよ」
「お願いします……格子が嵌まった建物が並んでますね」
「ここは吉原エリア、落語に良く出て来るんだよ、吉原が」
「へぇ~、こんな感じだったんすか……いいっすねぇ、先輩、喫煙所って書いてありますよ」
「お前、煙草吸うか?」
「ちょうど吸いたかったんすよ」
「じゃ、ちょっと寄って行こうか」
「え? 一服三百円って……金取るんすか?」
「ただの喫煙所じゃないんだよ、見てろよ……よう、おいらん、一服つけてくんねぇか」
【まあ、この人は様子が良いよ、一服だけなんて言わないで
「すまねぇがそうも行かねぇんだ、今日はこいつの案内でな」
【まあ、上手いこと言って、よそで浮気して来るつもりでしょ、いいわ、ツバつけとくから……はいよ、おまいさん】
「おう、すまねぇな……スパッ、スパッ……ありがとよ、また来らぁ……どうだい? こういう趣向は」
「姉さんとキセルで煙草の回しのみっすか! 間接キッスっすね、貰います貰います……うわ~、うっすらと紅がついててドキドキしますね……ぷは~、先輩、これいいっすね!」
「そうだろう? ほら、通りを見てみろよ」
「わぁ、なんすか? あれ」
「花魁道中だよ、豪勢なもんだろう?」
「花魁、きれいっすねぇ……」
「あれはな、このテーマパーク一番のスターで高尾太夫ってんだよ」
「もっと間近で見たいなぁ」
「見られるよ」
「そうなんですか?」
「みやげ物でな、藍染めの店があるんだよ、そこへ行けば普段は売り子をやってるよ」
「え? どういうことっすか? それ」
「まあ、元ネタを知らねぇとわかんねぇだろうけどよ、そうそう、さっきの突き札の景品な、一番富の景品はその藍染屋で反物もらえるんだよ、高尾のハグ付きで」
「マジっすか? 俺、俄然落語に興味出て来ましたよ、これから色々勉強します……ここから街並みの様子が変わりましたね」
「ここは長屋エリア、庶民の暮らしを再現してるんだな」
【とうふ~ ごま入りがんもどき~】
【なっと、なっと~】
【だいこだいこ! だいこだいこ!】
【金魚ぇ~、金魚~】
「へぇ、いろんな物売りが歩いてるんですね」
「そうだな、ほとんどの日用品はまかなえるな」
【初孫だぁ、初孫だぁ】
「なんか井戸端で踊ってるお婆さんがいますね」
「まあ、井戸端は女将さんたちの社交場だからな」
「むしろだのお重だの持って歩いてるグループがいますね」
「ああ、あれは花見に行くんだよ」
「へぇ、花見、いいっすね」
「でもよ、お重の中身は沢庵と大根だよ」
「え? そうなんですか?」
「一升瓶の中身も番茶だしな」
「なんか盛り上がりそうにないですね」
【ああ、そこの人、ああ、あんただあんただ、物を食いながら歩くんじゃないよ、落っことすでしょうが、ンとにもう物がわからないんだから……ああ、そこの女将さん、胸が開き過ぎですよ、もう見たがる野郎もいやしないんだからちゃんとしまっておきなさいよ】
「なんか口やかましい爺さんですね」
「ああ、あれは警備員だよ、余計なことまでやたらと口をはさむけどな」
「ちょっと面倒くさいですね……『あくび指南所』ってなんですか?」
「あくびのやり方を教えてるんだよ」
「あくびですか? やり方なんてあるんですか?」
「粋なあくびのやり方をな、まあ、あんまり流行ってないみたいだけどな、この辺りからは商売エリアになるな」
「塀のところで座ってる人がいますね、何か売ってるみたいですけど」
「ああ、あれは道具屋、行ってみるかい?」
「面白そうっすね……なんだこりゃ、まともなものはひとつもないや、この三脚なんか二本脚じゃないか、塀に寄りかかって立ってるだけだよ、道具屋さん、これじゃ使い物にならないだろ?」
【そんなことないよ、塀ごとお買いなさいな】
「え? 先輩、この人何言ってるんすか?」
「おいおい、あんまり深入りしないほうがいいな、特にその笛には気をつけろよ」
「え? どういうことですか?」
「ま、面倒なことには頭も指も突っ込まないことだな」
「わかりました……あの建物はなんすか? なんか煙突がついてますけど」
「あ、あれは湯屋だな、銭湯だよ」
「へぇ、銭湯まであるんですか」
「しかも混浴だよ」
「え? 本当っすか? 入って行きましょうよ」
「でも、入ってるのは爺さん婆さんばっかりだよ」
「あ……そうか、このテーマパーク自体お客さんの年齢層高いですもんね」
「それと湯が熱いよ、四十七度位あるな」
「え? それって熱すぎませんか?」
「それを我慢するのが心意気なんだよ、だからうめると怒られるよ」
「やっぱりいいです……突き当たりは川なんですね、人だかりがしてますけど何でしょうね」
「おおかた土左ェ門でも上がったんじゃないか?」
「土左ェ門って水死体っすか? それって一大事じゃないっすか」
「違うんだよ、あれもストリートパフォーマンスでさ、観客参加型の……ところでよ、あの土左ェ門、お前に似てないか?」
「よして下さいよ、縁起でもない」
「だめだめ、それじゃ参加できないな、そう言われたら確かに自分だと驚かねぇと」
「……勉強します……船が浮かんでますね」
【♪夏の~涼みは~両国の~ チンチンチン】
「船頭さんがなんか歌ってますよ、上手いっすね」
「船頭は元若旦那でさ、元手がかかってるんだよ」
「でもさっきから同じところをぐるぐる廻ってますけど」
「あそこで三回廻ってひっくり返ることになってるんだ」
「溺れちゃうじゃないっすか」
「大丈夫なんだよ、膝っこぶまでしかないから、でもちゃんと溺れたふりしなきゃいけねぇんだぜ」
「参加するのも大変なんっすね……」
【よっ、若旦那、様子がいいでげすね、もう、あなたってものは、女がうっちゃって置きませんよ、もうっ! この女殺し……】
「え? 誰? 先輩!今の誰っすか?」
「あれはな、
「野幇間って何っすか?」
「まあ、流しの
「そうなんですか? 用心しないと……あれ? 大きなお店から人が次々と飛び出してきますよ」
「どうやらご隠居の浄瑠璃が始まったみたいだな」
「浄瑠璃って人形芝居のあれですか? でもどうして人が逃げ出すんですか?」
「知りたいか? ちょっとお
「はい……うわっ!」
「訳がわかったか?」
「わかりました……とても人間の声とは思えないや……」
「気分治しに橋の向こうに行ってみるか? 向こうは宿場町エリアになってるんだよ」
「そうなんすか? 行ってみましょうよ」
「そうするか……おい、欄干に寄りかかってみな」
「え?……こうですか?……」
【おい! 早まっちゃいけねぇ! この五十両やるから飛び込んじゃいけねぇ!】
「わっ、びっくりした!……先輩、今の何すか?」
「欄干に寄りかかってるとな、身投げと間違えられるんだよ」
「これも観客参加型パフォーマンスですか」
「無理矢理参加させられるんだけどな」
「なんか大きな輪っかを担いでる人がいますね」
「あれはたがやだな」
「たがや? たがって何すか?」
「桶を締める輪だな……ちょうど野球帽をかぶった人が通りかかるな、良く見てろよ」
「あ、危ない!」
【た~がや~!】
「先輩、何喜んでるんですか? あれ? 周りの人たちも……帽子飛ばされた人も笑ってるし……」
「洒落だよぉ、これくらいの洒落はわかるようにならないとな」
「そうなんすか? 難しいですね、奥が深いなぁ」
「そうでもないけどな……ほら、こっち側はまた様子が違うだろう?」
【お泊りではございませんかな、お泊りではございませんかな】
【相模屋でございます、どうぞお泊りを】
「にぎやかですねぇ」
「そうだな、引っ張り込まれないように気をつけろよ、一泊する羽目になるからな」
「ちょっと泊まってみたい気もしますね、先輩は泊まったことあるんですか?」
「まあな、悪くないぜ」
「あ、上がってる人がいる……へぇ、お姉さんが足を洗ってくれるんですか?」
「まぁ、その、なんだ、あの姉さん達は呼ぶと夜来てくれたりするんだよ」
「え? どういうことですか?」
「そこらへんはあんまり突っ込むな、お前も男なら察してくれよ」
「ああ……そういうことですか……」
「あんまり詳しい説明は出来ねぇけどな、芸者や幇間も呼べるぜ、こっちはおおっぴらにな」
「宴会が出来るんですね?」
「あんまり騒ぎすぎるとふん縛られちまうけどな」
「え? それは嫌ですね、どうしてですか?」
「まあ、仇討ちだな……でもよ、どのみち隣の部屋とはふすまで仕切られてるだけだからほどほどにってことだ」
「今度来た時は泊まってみます……宿屋の前にたらいが置いてありますけど、何でしょうね」
「中を見てみな」
「木彫りのねずみが走り回ってますね、モーター仕掛けかな」
「この時代にモーターがあるわけないだろう?」
「え? ああ……そうですね……あの宿屋には行列ができてますね」
「そんなに時間かからないから並んでみるか……ほら、みんなこれを見に来てるんだよ」
「屏風に描いた雀が抜け出して飛び回って……3D映像ですか?」
「しぃっ、それを言っちゃ野暮だぜ」
「あ、そうか……うわっ、画に描いた雀が抜け出して飛んでる~」
「まあ、そこまで演技しなくてもいいけどな……この先は行楽エリアだよ、乗り物もあるぜ」
「そうなんすか? 行ってみたいですね」
【手前これに取り出だしましたるはガマの油、ガマはガマでもそこにもいるここにもいるというガマとはガマが違う……】
「先輩、ガマの油って何すか?」
「まあ、怪しげな膏薬だな、パフォーマーは腕が傷だらけになって中々大変なんだぜ」
「的に向かって何か投げてる人がいますね」
「ああ、あれはかわらけ投げ」
「かわらけって?」
「まあ、素焼きの杯だな」
「それを投げてあの的に通すんですか? あれ? あの人はお金を投げてますよ」
「あの金は拾ったら自分の物にしていいんだぜ」
「え? そうなんですか?……あ、でも、的の先は崖みたいですよ」
「まあ、ちょっと命がけになるな、拾って来るかい?」
「いいです……あ、あれはジェットコースターですか? 小さいですね」
「小さいけど迫力あるんだぜ」
【オラオラオラオラオラオラ!】
「え~っ! コースター、人力なんっすか!」
「そうだよ、でも速いだろう?」
「あ、危ない! 線路に土管が落ちてますよ!」
「大丈夫なんだよ、見ててみな」
【オラヨッ!】
「わっ、跳び上がった!」
「あれはな、乗ってる人も一緒に跳びあがらないとけねぇんだよ、なかなか大変なんだぜ、年齢制限五十歳以下だな」
「普通は何歳以上って制限するんですけどね……メリーゴーラウンドもありますね、あっちはのんびりしてて良いですね……でもやっぱりちょっと変わってますね」
「そうだな、廻ってるのが駕籠とか人力車とかだもんな」
「馬もありますけど、後ろ向きですね、後ろ向きに乗るんっすか?」
「そうじゃないんだよ、あれはちょっと上級者向きでな、前向きに乗って首がない、首がないって騒がなくちゃいけないんだよ」
「でもちゃんと前向きの馬も……そうじゃないですね、あれ、らくだっすね、どうしてらくだがメリーゴーラウンドに?」
「まあ、あれもちょっと上級向けだな、らくだは前足を上げてるだろう?」
「そうですね、乗り難そうだな……」
「そうじゃねぇんだよ、あれはらくだを担ぐふりして廻るんだよ」
「そうなんすか?……勉強します……音楽も変わってますね」
「かんかんのうだよ、一時期流行ったらしいな」
「へぇ……ここはお茶屋さんですか? なんか猫がごはん食べてますけど、可愛いな」
「あ、その猫、三十万だぜ」
「え? 血統書つきなんですか?」
「そうじゃないんだけどな……立派な器で飯食わせると高く売れることになってるんだよ」
「そうなんすか? 意味が分かりませんけど……ああ、団子が焼ける良いにおいがしますね……腹減ってきましたよ」
「そうだな、ちょうど時分どきだしちょうどいいな、この先はめしやエリアになってるから」
「なんか汚~い店がありますけど」
「ああ、それは鰻屋、パサパサの鰻食わせるんだ」
「パサパサの鰻? 食いたくないっすね」
「まあ、中には話のネタに食ってみる人もいるんだよ」
【蕎麦う~】
「あれ蕎麦屋っすか? 昔は屋台を担いでたんですね、手打ちなのかなぁ」
「一杯百六十円だからなぁ」
「安いっすね」
「しかも上手くごまかすと十円まけてくれるんだよ」
「ごまかすって、それ、ダメじゃないですか」
「違うんだよ、それもパフォーマンスの一部でさ、でも激安だから出汁はカンナ屑だよ……こっちの居酒屋はまともだぜ」
「あ、ちゃんとした店あるんじゃないですか、ここにしましょうよ」
「そうするか……ごめんよ、邪魔するぜ」
【へ~い、出来ますものは汁貝柱鱈昆布鮟鱇のようなもの……】
「え? 子供?」
「まあ、小僧さんだな」
「それって労働基準法違反じゃないですか?」
「まあ、子役タレント扱いで夜九時まではオーケーなんだよ、ほら、メニュー見ろよ」
「ありがとうございます……こっちにも鰻があるんっすね」
「ああ、ここのはまとも、でも、それ頼むと時間かかるよ」
「そうなんですか?」
【行き先は鰻に聴いてくれ~】
「なんすか? 今の」
「板さんが鰻を掴もうとして走り廻るパフォーマンスつきなんだよ」
「面白そうですけどね……目黒の秋刀魚定食って?」
「ああ、それはお奨めだな、真っ黒だけどな」
「え? どうして?」
「囲炉裏のおきに直接突っ込んで焼くんだよ、おんぼ焼きって言ってな、見た目は良くないけど美味いぜ」
「じゃ、俺、それにします……随分でかい盃が飾ってありますね」
「ああ、あれはただ飾ってあるわけじゃないんだ、武蔵野って言ってな、呑みつくせない、野、見尽くせないって洒落だよぉ、一杯が一升、あれで一気に五杯飲むと小遣いがもらえるんだよ、やってみるか?」
「一度に五升ですか? そりゃ無理っすよ」
「だろうなぁ、こないだ挑戦して救急車で運ばれた人がいたからな」
「無茶するなぁ……先輩は何頼むんですか?」
「そうだな……弁当にするかな」
「ただ弁当としか書いてありませんけど、何の弁当っすか?」
「日の丸弁当」
「え? 寂しくないっすか?」
「そうでもないよ、もれなく唐茄子の安倍川がついてくるから、腰巻に包んであるし」
「変わってますね……ここ、みやげ物も売ってるんですね、番傘って渋いなぁ、一本買って行こうかな」
「たまにハズレが混じってるけどな」
「ハズレって何っすか?」
「ほら、あの人が今ハズレをひいたみたいだぜ」
【こりゃひでぇ雨だ、傘が箒みてぇになっちまった】
「え~? いくらなんでもそれは間違えないでしょ、第一、雨なんか降ってないし……あの人、よく怒らないですね」
「洒落だよぉ、洒落がわからないとここは楽しめないんだよ」
「勉強しなくちゃ……表を何か通りますね」
「あれは早桶を運んでるんだな、棺桶だよ、中は空だけどな」
「どうしてっすか?」
「片棒担いでるのが死人なんだよ、頭に三角の布がついてるだろ?」
「ホントだ、その後ろにも誰か歩いてますね」
「あれは死神」
「その後ろは?」
「貧乏神」
「縁起の悪い行列っすねぇ、その後に並んで歩いてるのはお客さんっすか?」
「ほら、生きてるうちに墓を立てると長生きするとか言うだろ? あの行列に加わると長生きするって都市伝説がいつのまにか出来ちゃってなぁ……このテーマパーク、客の年齢層が高いから切実な願いだな……ほら、定食がきたぜ」
「うわっ、本当に真っ黒ですね」
「でも炭火焼だぜ、食ってみろよ」
「あ、ホントだ、美味いっすね、これ」
「そうだろう?」
「でもやっぱりちょっと焦げ臭いや……お姉さん、お茶をお願いします……すみませ~ん、お茶下さい……ひでぇなぁ、誰も振り向きもしないや」
「だめだめ、ここじゃ別の頼み方しないとお茶はもらえないんだよ」
「どうやるんですか?」
「こう言うんだ……あ~、今度はしぶいお茶が怖い……」
「あ、本当に出てきた、でもなんだか薄いっすね」
「二番煎じなんだよ」
「そうなんすか? でも、やっぱりちょっと物足りないな、味が薄くて」
「それはな、普通は日本茶に入れないものを入れて飲むと美味いんだよ」
「へえ、何を入れて飲むんすか?」
「お砂糖がよろしいようで……」