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文字数 338文字



僕はもう限界だ
体が動かない
疲れ果てて心臓も痛い
意識もどこかに飛びそうだ
このまま朽ち果てて
消えていくのも
悪くないのかも知れない
静寂の中に聞こえる鼓動が
まだ早いと頭の中でこだまする
限界の向こう側から
差し伸べられた手に
まだ生きていることを
告げられた時に
もう終わったという囁きに
ゆられていたい衝動が僕を覆う
遠くに見える優しい光に導かれて
でもどこか見えない闇の向こうから
まだ終わってないという叫びが
僕を奮い立たせて立ち上がらせる
そうだ僕はまだ終わってない
ここにいる僕はまだここにいる
そう思ったら
手枷足枷の重みが
どこかに消えた
何もなくてもいい
僕はここにいる
僕である限り
僕は自由なのだ
そして何度でも挑めばイイ
失敗は糧
糧を喰らい
腹が膨れたら
また挑めばイイ
少しだけ休んで
また挑もう
僕はここにいる
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