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文字数 259文字
沸いては捨てた苦しさも
誰かに救われると痛みも忘れる
冷えた空気に包まれても
僕の心に残る温いものには
まだ微かに血が通っている
僕が生み出したものは
まだ一人では歩いてもいけない
ここで引き返しても
まだ一人では生きていけない
送り出したものに
命を吹き込み朽ち果てる
肺の中の全ての空気を吐き出しても
僕の中に残る温いものには
まだ微かに血が通っている
僕が生み出したものは
まだ一人ではここには残せない
道半ばのこの先を
振り上げた拳で壊しながら
最期の息吹を注ぐまで
僕が生み出したものが
僕が生み出したものが
誰かの中にタネを残し
芽吹き花を咲かすまで