第6話 あんこ喋り始める

文字数 398文字

「ガチャ」

「ただいまー」

大きい方のヤツが帰ってきた。
あんこはいつものように出迎える。

「お腹すいたからごはん」
あんこが言った。正確にはAI機器から発せられた声だ。

大きい方のヤツは驚いて声も出ない。

「なんで無反応やねん」
あんこは言った。

そしてあんこのトイレの横を通るときにまた一言。
「うんこしたから片付けといてな」

今度はさすがに大きい方のヤツも声を出した。
「あんこが喋っている・・・ママーあんこが喋り出したよ。」

ママは笑いながら大きい方のヤツに事情を話した。

「なんだそういうことか。でもよくできているね、この機械」

「そうなのよ、本当にあんこが喋ってるみたいでなんか変な感じ」

「でもなんで関西弁なの?」

「なんか色んなバージョンがあって今日は関西弁にしてみたの。」



あんこはお腹が空いている。

「ちょっとごはんまだなん?」
あんこが言う。

「はいはい、ちょっと待ってね、すぐ用意するから」
大きい方のヤツは答える。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み