第3話 出会いを探す

文字数 1,397文字

さて、猫カフェ体験を重ねたがなかなかこれはという猫に出会えずにいた

そこでふと思う

これはという猫ってどんな猫だ?
今まで猫を飼ったこともない者に
これはという猫がわかるものなのか?
無数にいる猫の中で私が選ぶ猫とは?

夫はよく猫を選ぶのではなく猫に選ばれるのがいいと言っている
実家で飼っている猫は元地域猫で近所の人たちによって餌付けされていたそうで
夫の家にもよく来ていたようだ
ある日夫の家から帰らなくなりそのまま居つくようになったと話していた
それが猫に選ばれたという状態なのか…

周囲に猫があふれている状態ならいいだろうが
我が家の周りには猫は見かけない
猫に選ばれる以前にその猫がいないのだ
これはやっぱりターゲットを絞って出会いにいかねばならないのだろう

そこで私は自分がこれはと思う猫について考えることにした。

まず、猫を飼うことは(猫でも他の動物も同じだろうけど)
責任を伴うこと。
しっかり世話ができて長く一緒に居てあげないといけない
猫は長いと20年は生きるそうだ
今ではそれ以上生きる長寿猫もいるという
キャットフードもプレミアムフードというものがあるそうで品質もよくなっているようだ
昨年ギネスで世界最高齢猫に認定された「フロッシー」♂は27歳で人間でいうと120歳だそうだ。

20年か…
20年も経ったら40代の私は寿命が尽きるのも近づいていることだろう
でもちょうどいいかもしれない
一緒に年を重ね、先も見えた頃に猫と共に終活ができるかもしれない
(いやでもその頃はすでに疲れ切っていて人の世話なんてできないかもしれない)
その時はその時だ。
そんなこんなで若年層の猫を希望することに決まった。

そしてネットで得た情報だが、長毛種が性格が穏やかとのこと。
夫の飼っている元地域猫の「にゃあちゃん」は長毛種だがとても穏やかだという話だ。
なるほどじゃあ長毛種がいいな。
でも「にゃあちゃん」はもう20歳越えだそうでそれで穏やかなのではないだろうか
まあまあ良い年になって家にやってきたから若い頃はよく知らないという夫の話もあったが調べてみても長毛種は穏やかというのは通説のようで、
とりあえず長毛種を希望することに決めた。

さて、猫探し方法の問題にまたぶち当たり
とりあえず猫カフェの経験は積んだが、やはり直接会えるのはいいよなあと思った
保護猫は民間や個人、公的な機関で保護されているそうで譲渡会というものがあるということを知る。
よし、この譲渡会とやらに行ってみよう。
譲渡会のチェックをしながら
譲渡を行うサイトに並んだ猫の写真を眺めていた。
そうしているうちにネットで会員登録をして応募もできるサイトがあるのを知る。
へえ
これなら自宅で写真を見ながら猫を選び
気に入った猫がいたらぽちっと応募するだけであとは待てばいいのだ
これはいい
一か月に一回の譲渡会より数が打てる
ローラー作戦だ
就活も婚活もそうなんじゃないだろうか
できるだけ交流を広げて最適なマッチングの出会いを探していく
いやでも
そもそもこういうのって数打つものなのか?
数打ったとしても選択肢が複数ある状態で
これはという猫を見つけ出し、私は選べるのか
そんなことができたらそもそも晩婚になんてならなかったであろうしもっといい就職先に身を置けただろう
いや
心をえぐるような自問はやめておこう

まあいい

なんでもやってみるしかない

ぶつぶつ考えながら私の猫探しは方法の種類を増やしながら展開していくのであった
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登場人物紹介

人①(私)

人②(夫)

猫①(キコ)

茶白

人という字の前髪

尻尾が長い、直毛

可愛いというより美人タイプ

性格:不思議ちゃん、ツンデレ

猫②(モコ)

茶白、背中に羽

オンザ眉の前髪

鍵尻尾、ふわふわ毛質

丸顔、可愛いタイプ

性格:おっとり、マイペース

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