第4話 この子だ!

文字数 1,058文字

それからの私は3つほどサイトに会員登録をし、
3、4ヶ月の子猫を見つけて里親に応募するようになった
募集者の方はとっても丁寧に返信してくださり、長くやり取りを重ねる人もいれば
返信はくれるけどその後の返信が遅い人、
返信はくれるけどその後返信がなくなる人
はなから返信ない人
と様々だった

返信をもらってもなかなか会えるタイミングが合わなかったり
前向きなことを言ってもらっているけどなんか進まないこともある

数打つ作戦もなかなかすんなりいってはくれない

トラ猫やハチワレちゃん黒猫に白猫
柄や風貌に捉われず
なんなら長毛が短毛かにさえ捉われず
そして県内(私は今広島県民だが)にとどまらず
お隣の岡山や山口にも広げて探してみた。

サイトでは応募可能地域というのが設定されていて隣の隣の県でも応募可能にしている募集もあった。
ずっと一緒にいる子になるのだ。
決めつけず限定せずじっくり探そう
私はそう決めていた。

焦る気持ちを抑えつつ
猫の写真を眺める日々の中でそれは突然にやってきた

その子は茶色と白、いわゆるチャシロのボディで少し毛が長い程度の長毛種のようだった
3ヶ月と書かれており先週保護されたとのこと
あどけない顔でぱっちりとした目をしている

なんとかわいい
天使のようだ

私は射抜かれたように思った

この子がいい

早速応募してみる
夜だったので寝て起きると朝に返信が届いていた

「ご応募ありがとうございます。よかったら会いにきますか?」

なんでも山口県で個人でされている保護猫の団体だった
その日はちょうど日曜で夫も動ける

しかし先方の都合というものがもちろんある
私は可能な日を並べ、最後に宜しければ今日でも可能です、と書き添えた。
そうするとなんと今日でも大丈夫ですよーと返事が来るではないか

行きます!

夫に確認して私はそう返信した。
可能な時間帯をお聞きして山口県に向かう
広島市内から1時間半かけて私たちは車を走らせた

保護主さんとのやり取りはサイトからLINEに移り
わたしはこちらの状況や猫の里親になる意気込みを書いた。
保護主さんはやはり猫好きな方たちで並々ならぬ愛情と猫たちのためにお金も工面してお世話をしてるとこのと。
大事に保護している猫を欲しいと言ってきた人にほいほいあげられるわけでもなく
いろいろと条件や確認があった

そして譲渡には2週間のトライアル期間があり、このお見合いが成功すれば実際に家に連れ帰って試し飼いをするとのこと

まずはお見合いがうまく行くかどうかだ
猫とお見合い?
猫が選んでくれるかどうか見るんだろうか

私はドキドキしながら車窓を飛んでいく景色を眺めた。
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登場人物紹介

人①(私)

人②(夫)

猫①(キコ)

茶白

人という字の前髪

尻尾が長い、直毛

可愛いというより美人タイプ

性格:不思議ちゃん、ツンデレ

猫②(モコ)

茶白、背中に羽

オンザ眉の前髪

鍵尻尾、ふわふわ毛質

丸顔、可愛いタイプ

性格:おっとり、マイペース

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