第7話 映画館デート

文字数 616文字

映画を見るためにシアターに入る。今回見る映画はホラーサスペンスだ。翔は何でも良いよ。って言ってたので私が決めた。
なぜホラーサスペンスにしたかと言うとただ単に私が好きっていうのもあるけど、スパイの技量向上もあるし、何よりキャーと言って翔に近づけ、時限爆弾を付けたり、この間の毒を刺したりすることも出来るからだ。
「さえさんはホラー好きなの?」
「はい、よく見に来ますね。」
「楽しみだね、」
そう言う顔が少し引きつっていた。
「はい!」

「ひぃっ!」
さっきから翔の驚く声がうるさい。私の想定外なんだが。男はホラーとか皆得意だと思っていた。まさかここまで怖がるとは、、
嫌、でも、私も近づかないと。
殺人鬼がナイフを下ろす瞬間に
「きゃっ。」
翔に近づき、手を掴もうとする。
「ぎゃー」
しかし、翔も驚いたせいでつけようと思っていたのが手から落ちてしまった。翔が、まだ驚いているうちにさっと落ちたものを回収する。
「ん?どうした?」
「なにも無いです。ただ驚いただけです。」


「怖かったねー。」
「まあ、そうですね。」
私は全然怖くなかったけどね笑
「どっか下の階見て回るー?」
「良いですね。」
よし、また殺すチャンスができた。

そうして見て回ってるうちに私達はお揃いのキーホルダーを買った。私は紫、翔は青の物を。

「そろそろ帰ろうか。」
「そうですね。では今日は少し寄るところがあるので一人で帰ります。今日も楽しったですよ。さようなら。」
「バイバイ〜」

はあ、今日も殺せなかった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

菊川さえ

トールトのスパイ。竹下翔を殺すように命令される。完璧主義で何でもできる。恋愛に興味がない。

詐欺師。菊川さえを騙そうとする。明るい性格で、誰とでも仲良くできる。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み