■盲目のさよなら

文字数 434文字

 さよなら、なんて。私、慣れていなくて。いっぱい泣いたんだ、貴方か居なくなってから。

 ……知っているから。
 もう、二度と、その声を聞くことも。姿を見ることも。
 できないんだということを。

 さよなら、なんて。余りにも、酷過ぎた仕打ち。優しい貴方に、神様は残酷だった。

 何故だろう。そんなことは、考えてもわからない。想像が及ばないのだから。

 私は、生きていてほしかった。
 どんなハンデがあろうと。

 ただ、貴方を支えることができたなら、それで十分。それで十分、だったのに。

 貴方は。貴方は、もう、この世には居ない。

 さよならの時。
 貴方は、何を想ったのだろう。
 何を考えていたのだろう。

 私はそれを永遠に知ることができない。
 そして、今。
 貴方が居ない世界で、こうして生きている。

 ……さよなら、なんて。大嫌いだ。



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■Twitter→@SRmafufu
■制作→2018/02/03
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