二十三日

文字数 848文字

一時間三十二分。
増えた。
でも、自分としては許容範囲内です。
毎日、何かしらは読む。それができたら最善であることは理解していますが、どうしても、気分というものに左右される面がございます。短い時間で、隙間時間で動ける人が成功できるのでしょう。私は、大きな時間の塊を見つけて、ようやく腰を上げるものですから、なかなか遅咲きになるか、開花する前に枯れるか、そんな二択でしょう。
ですが、せめて毎日、何かを書くことだけは意識しています。この日記しかり、小説しかり。そればかりは止めてはいけない気がして仕方ありません。これを辞めたら、いよいよ自分は全てを失う。そんな予感がしてなりません。不思議ですね。誰に強制されてるわけでもないのに、私は自分を縛っているのです。誰かに強制されるものに関しては、不満を滔々と漏らすのですが。
しかし、毎日の書き練習というものは如実に結果が表れていると思います。
自分は、小説を書き始めて、およそ一年半が経過するのですが、成果は現れています。
「欲ある男」
これが自分の処女作となるのですが、まぁ、酷いものです。読めたものではありません。
そうして、今の自分の文章と比較したのですが、才能が甲乙を決めるというものに信ぴょう性があるのだと確信しました。
文の節々は違えど、核となる文体に相違が感じられません。全く一緒です。
内容は、まぁ、自分が好きなものでございますが、それは当たり前でしょう。嫌いな内容をいやいや書く人なんて、なかなか精神がお高いでしょう。
それで、私はどこで、こんな頑固な文体を仕上げたのだろうと、回顧してましたが、てんで原因が判明しないのです。強いてあげるならば、最初に惚れた作家の文体でしょうか。
私が岡惚れしたのは芥川龍之介さんです。彼を読むまで、読書というものに対する興味は皆無でした。最初に好きになった人の文体をマネする。そして、それが核となる。
これが本当だったら、面白いものです。生まれ変わったら、文体が真逆の人を好きになりたいです。そしたら、何か変わるのでしょうか。
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