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文字数 247文字



冷たくなってきた空気に急かされて
夜の帳が下りるのが早くなってきた
冷えた手をポケットに忍ばせて
急足で向かう場所は温もりの中
あの窓の一つ一つに映る影が
交わり合うことはきっと稀だろうけど
何処かでつながり合って
僕らは営みを続けている
僕の帰る場所のその明かりの向こう
おかえりと告げるその言葉が
例え望んだことと少し違う
ものだったとしても
今それが幸せなのだと思えるのなら
それはそれで良いことなのかもしれない
形は色々あるし変えることもできる
涙がなく笑い声の絶えぬ場所なら
僕はまた明日も急足で
ここに帰ってくらから

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