第25話 2020.11.25 沖縄旅行六日目

文字数 3,595文字

部屋の外の廊下を子供達が通る話し声で目を覚ますと、もう8時を過ぎていた。
寝るまえにエアコンを切ったが喉が痛い。
先に起きていた夫が「茶飯ちゃん!ここの間に入ると楽しいよ!」とベッドの間の隙間を嬉しそうに報告してくるが、私は昨日そこに布団を吸い込まれたせいで寒くて起きているので全然テンションが上がらない。
私がむむっとしているので夫はキョトンとしている。
そう、悪気はないのだ。わかっている。
でも私は寒くて夜中起こされてるし、くっついていたいのでその隙間は好きじゃない。
しかもそれ一昨日2歳児がやってたやつだからな。
永遠の2歳児め。

起き上がって朝食ビュッフェへ。
ここも使い捨てビニール手袋をつけて料理を取るルールだった。
そして全ての料理が小分けにされていて自分で取れるものもあれば店員さんに取ってもらうものもあった。
本来ならライブキッチンで作ってくれるであろうオムレツも作り置きの冷たいもので悲しかった。
出来立てオムレツが好きなのだ。
ステーキは小分けにされていたが少しあたたかく美味しかった。
最後に夫と二人でステーキだけおかわりしてお腹一杯になって部屋に戻る。
ゴロゴロしてると夫が出掛けたい、カフェに行きたいというので良さげなカフェを検索。
海沿いのめちゃくちゃ良さそうなカフェを発見したので準備してお出かけする。

タクシーで10分ほど行った所にあったカフェはオシャレで海の目の前で自然な雰囲気、かつ空いていてよかった。
先客はフランス人カップル1組しかいない。
夫の要望で外のテラス席に座る。
私はパイナップルジュース、夫はアイスコーヒーを注文する。
ストローが紙ストローで、もう1組のお客さんはフランス語で会話をしているのでなんだか海外にいるようだった。
テラス席は風が気持ちいいと思ったが途中から風が強すぎて荷物が飛んでいきそうだった。

夫はずっと仕事をしているので持ってきたカメラで沢山写真を撮る。
風が強くてメニューが飛んでいってしまったので、取りに行くついでに海の近くをプラプラする。

1時間ほど過ごしたら夫の作業が一段落したのか違うところに行きたいと言い出す。
夫は13時から2時間zoomミーティングがあるのでこのカフェでのんびりしようと思ったが、どうしようかなと思って公園に行くことにする。
お店にタクシーを呼んでもらい、来たタクシーの運転手さんにバンナ公園を歩いて散歩しようと思いますと言うと「え・・・」という反応で微妙。
夫も帰りのタクシーを心配している。
不安な気持ちになりながらも運転手さんと話が噛み合わず、そのまま公園に向かう。
着いてから気づいたが、ここは歩くところじゃない。
思ってたんと違う。
代々木公園みたいなのを想像していた。
夫も不機嫌になってしまい、なんでここに来たの?何がしたかったの?もうやだ、別れたい!と言ってスタスタ歩いて行ってしまう。
こうなると何を言っても無駄なので黙って着いていく。
少しだけ公園の中を歩いて、時間もまだ十分あったので道すがら写真を撮りながら歩いてホテルに帰ろうという話になり早々に帰路につく。

持って行った一眼レフカメラを取り出し、景色を写真撮っていく。
途中牛がいて驚く。
少し進むとヤギもいた。
しかし歩いてる人は誰もいない。
まばらに車が通り過ぎる。
鍾乳洞入口の門があったので観光スポットも多少あるようだったが、ほとんど何かの畑や何かのゴミ処理場などのだだっ広い何かのスペースだった。
沢山写真を撮りながら無事ホテルに着き、夫とも仲直りをする。
夫がミーティングしている間に洗濯をする。
私がいると気が散るかもしれないので洗濯乾燥中はホテル内のフリースペースでnoteを書く。
洗濯機乾燥機ともに那覇のホテルの3倍の値段だった。
スキー場かと思った。
洗濯物が乾いたので部屋に戻りベッドでゴロゴロする。
少ししたら夫のミーティングが終わり、またどこかに行きたいと言うのでホテル13階の展望フロアのカフェに行く。
すごく眩しかったが景色がとてもよかった。
胡散臭い営業をしている人たちを夫が詐欺じゃないかと気にしていた。
コーヒーを頼んだらマカダミアクッキーも出てきて美味しかった。
コーヒーを半分も飲まないうちに夫が「飽きた。違うとこ行きたい」と言い出すので流石にもうちょっとコーヒー飲もうよと言って作業を中止しておしゃべりする。
飲み終わって部屋に戻ると大浴場が始まりそうな時間なのでお風呂に入ってから飲みに行くことにする。
ザプーンと入りさっさと部屋に戻り昨日買ってあった石垣島ビールの黒ビールを開ける。
酵母がすごかった。
夫はサウナに入っていたと言ってしばらくしてからホカホカして帰ってきた。
飲みに行くお店をどうしようか話しながら支度する。
友人妻ちゃんにお勧めしてもらったお店は予約しようにも全く電話がつながらず、他に目星をつけつつ繁華街なのでなんとかなるだろうとテクテク写真を撮りながら向かう。
町並みが独特でやっぱり関東とは違うんだなと思う。
しかし写真で見る竹富島のようなレトロな感じの家ばかりではない。
白い石壁、石の塀、がっしりした造りが特徴だ。

そういえば午前中に行ったカフェから竹富島が見えた。
船が出て、その行き先をなんとなく見ていたらすぐ隣の島に着いたので調べたら竹富島だった。
あんなに近いなら今度は行ってみようねと夫と話した。

歩きながら写真を撮ったが暗くなってきたのでお昼と同じ設定ではうまく写真が撮れない。
まだ調節がよくわからない。慣れだろうか。自分の上達しなさに少し落ち込む。

ほどなく目当ての店に着くが、店の外に待ってる人もいる。
とりあえず店の人に聞いてみるといっぱいなので電話番号を伝えて席が空いたら電話しますと言われた。
この時6時前だったが9時半頃になるだろうと言われる。
電話番号を伝えて店を出る。
近くの目をつけていた石垣牛のお店に行くと、そちらも予約でいっぱいなのでと断られてしまった。
さらに歩いて繁華街の方へ行く。
出る前に飲んだ黒ビールのせいか無性にトイレに行きたくてそわそわする。
コンビニを探すが全然ない。
そんな私に夫は「一人で行くから茶飯ちゃんも好きなとこ行けば」と言って歩いて行ってしまう。
トイレに行きたくて焦ってるのだと言うと「怒ってるのかと思った。怒ってないの?」と言う。
怒ってないが焦っているよ。
やっとコンビニを見つけて用を足す。
心が穏やかになったので夫と繁華街を物色する。
初日に行った屋台村の苦い記憶があるので観光客向けの複合施設のようなところは避けたい。
いい感じの赤提灯がかかっているお店を見つけたので、夫がタバコを吸ってる間に口コミ確認、評価高し。
美味しそうなメニューあり。
聞くと空席があったので入店する。
私はオリオンビール、夫はハイボールを注文。
まず初めにもずくの天ぷらとてびちの唐揚げ。
両方美味しい!
これならと思って石垣牛のあぶり焼きとミニトマトを追加。
おおおお美味しい!
ニンニクやオニオンスライスと一緒に食べるところが馬刺しのようだったが馬刺しより甘くて美味しい!
醤油も甘くて馬刺しと一緒だ。
いつもすぐに食べてしまって全然食事の写真を撮れないので少し食べてから慌てて写真を撮る。

お腹いっぱいになってしまったので最初に行ったお店から電話があっても諦めようと夫と話す。
お腹はいっぱいだがGOTOクーポンが余っているのでどこか使える店で飲みなおそうとなり再び検索する。
口コミもチェックしながら探していると、正直あまり評判がよくないお店がGOTOを利用しているイメージだ。
そうじゃないお店はそんなの利用しなくても十分やっていけるんだろう。
その中でも良さそうなお店を見つけて夫と移動。
オリオンビールに飽きてきたのでシークワーサーサワーにする。
夫は泡盛のジョッキを頼んでいた。
ジョッキがあるなんて珍しい。
ご当地だけではなくいろんな地方の食事がある店だったので、ついつい違う地方のおつまみを頼みそうになりながら島豆腐の厚揚げに島らっきょう刻んだのが乗っているやつにする。
島らっきょうは何回も食べたがかなり好きだ。
今日は何回も別れたいとか別行動したいとか言っていた夫だが、この最後のお店では「茶飯ちゃんがいてくれて助かる」「愛してる」旨の発言があった。
メンヘラだ。

もう一軒日本最南端の立ち飲み屋に行きたそうだったがソフトドリンクでもいいなら付き合うよと言ったら「じゃあいい!ふん!」と言ってぷりぷりしていた。
タクシーを捕まえてホテルに戻る。
夫は大浴場に行ったが、私はそのままメイクも落とさずベッドで寝てしまった。
深夜に起きてメイクだけ落とす。
その後眠れなくなってしまってかと言ってゲームする元気もなくスマホをぼーっと見る。
トゥギャッターで幻水2プレイログを見つけて懐かしくて見出したら超共感してしまいうっかり最後まで見てしまった。また1からプレイしようかな。
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