第13話

文字数 5,702文字

頬を紅潮させた君を抱き上げて、大きなベッドに寝かせる。
そのまま君の手に僕の手を重ねて、指を絡ませながら何度も何度もキスをした。

「……なんか、いつもよりすごい……」
「いつも違うシチュエーションで興奮しましたか?」
「わかんない……」

恥ずかしそうにわかんないと顔をそむける君が可愛い。

「……ああ、そうでした。今日はこれも持ってきています」

ベッドの横に用意しておいた袋からとあるものを取り出す。
ローター、バイブ、電マ、手錠。
どれも使ってみないとわからないから、それぞれいくつかの種類を用意している。

「こ、これって……」
「前に使っておけば、と居酒屋で言っていたでしょう?」
「お、覚えてたんですか……」
「当たり前です」
「……手錠は?」
「少し前に調べていたでしょう?」
「あ、あれは読んでた漫画に出てきただけで、内側がファーになってる手錠ってどんなのかなーって……」
「では、使わなくていいですか?」
「……」
「ふふっ、大丈夫ですよ。ちゃんと使いますから」
「もうっ……」

まずはローターを使う。
主張しているクリトリスにぐっと押し付けると、すぐに君は甘い声を出した。

「あっ、あっ……」

腰が激しく動いて、本当にすぐにいってしまった。

「……どうですか?初めてのローターは」
「んんっ……すごくよかった……です……」
「そうですか。……次はローターを中に入れてみましょうか」

とろとろにできあがっているそこに、ローターを入れていく。
入れた瞬間には少し腰を浮かしたものの、中だとそこまで感じないらしい。

「中だとローターはそうでもないですか?」
「んっ、なんか変な感じはするんですけど……」
「では、もうひとつ入れてみましょうか。……どうですか?」
「んんっ、よくわかんないです……」

しばらく見ていたが、君は腰をくねらせるだけでいきそうな気配はない。
それなら、僕がいかせてあげないと。
ローターが入ったままの君の中に指を入れて、ねちっこくかき回す。
音を立てるつもりはないのに、勝手にいやらしい音が響く。
クリトリスを口の中でいつものように弄ぶと、君は腰を僕の顔に押し付けるように動かす。

「あっ、あっ、やぁっ……」

君の腰が少し浮いて、びくんと大きく跳ねた。
いつもよりも激しくて興奮する。
君の中から抜いたローターもどろどろになっていた。

「……今のはすごかったですね」
「はぁ……はぁ……なんか、よかった……です……」
「お水、飲みますか?」

とろんとした表情で頷く君に、用意しておいたペットボトルの水を渡す。

「水分補給、しっかりしておいてくださいね。まだまだありますから」
「ふふふっ、えっち」
「次は、これにしてみましょうか」

僕が手に取ったのは女性が開発したというバイブ。
クリトリスも中も同時に刺激できるタイプのもの。

「……ただ、なるみさんは最後までしたことがないんですよね?指より太いものを入れた経験は?」
「えっと……産婦人科の検査で何か入れられたことはありますけど……でも大きさとかはわかんないです」
「それ以外は?」
「……」
「……あるんですね?」
「ひ、ひとりでするのに……これくらいの……その化粧水の容器を」

君は長方形を指で描いて、容器の大きさを伝えてくる。
それを見る限り、やや小さい。

「……ひとりでするくらいなら私を呼んでください」
「薫さんと出会う前の話ですもん……」
「そうですか。まぁ、それはそれとして、結構大きさがあると思いますけど、どうしますか?
怖かったら今日はやめておきますか?」
「……痛かったら言うので、その……してください」

恥じらいながらも足を広げる君。
快感に貪欲になっていて本当にいやらしい。

「じゃあ……入れますよ」
「んんっ……」

ゆっくりとバイブが君の中に埋まっていく。

「痛くないですか?」
「……大丈夫です。んっ、なんか……すごい入ってきてる感じがします……」
「まだ、半分くらいです。そのまま入れますよ」

ずぷずぷとバイブを飲み込んでいく君。

「……全部入りましたけど、どうですか?」
「なんか……いっぱい入ってる感じ……」
「少し動かしてみましょうか」

ゆっくりとバイブを抜くとバイブはローションにでも漬け込んだかのようにどろどろになていた。
少し抜いたバイブをまた君の中に戻していく。

「痛くないですか?」
「んっ、大丈夫です……」
「スイッチ、入れますね」

バイブのスイッチをカチリと入れると、僕の手にまでその振動が伝わってくる。

「あっ!あっ!」

君は先ほどよりももっと激しく腰を動かす。
君の足を押さえながら、軽めにバイブを動かす。
そのうち、君は僕の腕を両手でつかんで「もっと」と言った。
君が痛がらないか不安だったけど、そのまま激しくバイブを動かした。
ぐちゅっ、ぐぷっといやらしい音がする。
腰が大きく跳ねると、君は上半身までびくびくと痙攣させる。
枕を破れそうなほど強くつかんでいる。
全身にぎゅっとと力が入って、すぐその後にぐったりと力が抜けていった。
バイブをゆっくりと抜くとぐぽっと音がして、君の腰がまた軽く跳ねた。
バイブからはむせ返るような君のにおいがした。

「……そんなによかったですか?これは」
「……ん、よかったです……」
「そうですか。なら家でも積極的に使いましょう」
「家だと声が……我慢できなくなっちゃうかも……」
「……キスすれば問題ないでしょう」
「ふふふ、酸欠になっちゃう」
「……そろそろこれをつけてみますか?」

僕は手錠を見せる。

「……んー、じゃあつけてください」

君は両手を僕に差し出した。
そのまま僕は君に手錠をかける。

「一応動かしてみて、痛くないか確認してください」
「はい……わぁ、見た目可愛いのに結構丈夫なんですね。全然痛くないですよ」

カチャカチャと手錠を動かす君。
君が手錠されているという状況に、僕は思っている以上に興奮していた。

「じゃあ、その状態で今後はこれとこれを」

定番の電マと中だけを刺激するタイプのバイブ。
手錠をされた状態の君にバイブを入れる。
ゆっくりと動かしてはみるものの、君はくすぐったそうに体をくねらせるだけ。
君は手錠をされた手を口元に持っていき、「ふふふ」と笑っている。

「中でいくのはまだまだ時間がかかりそうですね」
「じゃあ、薫さんが開発して」
「ふふっ、わかりました」

そう言いながら電マのスイッチを入れる。
君の目が期待に満ちる。
電マをクリトリスに押し当てると、君は背中を仰け反らせた。

「んんっ、あっ……」

激しく動く腰を逃さないように、電マを一点に当て続けながらバイブを少しだけ乱暴に出し入れする。

「やぁっ、もっ、だめぇ……っ!」

君の腰が高く浮くと、そのままびくんびくんと大きく跳ねた。
クリトリスを電マから解放し、バイブを抜くと大きく跳ねた腰がぼすっとベッドに落ちた。
肩で息をしながら、君は手錠された手で顔を隠す。
僕はそんな君の頭を撫でながら、君のいやらしい姿を目に焼き付ける。

「……今日は本当にいやらしいですね」
「はぁ……はぁ……薫さんのせいです……」
「ただ……こう露骨に男性器の形をしたものでよがっている姿を見ていると寝取られているような気分にもなりますね」
「ふふふ……バイブに嫉妬ですか?」
「嫉妬、になるんでしょうかね」
「薫さんにいじめられるからいいのに」
「そうですか」
「……あの……」
「何でしょう?」
「さ、最後までしないの?」
「……していいんですか?」
「だって……いつも薫さん下は脱がないけど、今日は脱いでるし、その……ずっとたってるし」
「反応するのは仕方ないでしょう。……一応ゴムは持ってきていますが、本当にいいんですか?私もギリギリなので、やめるなら今のうちですよ」
「……してほしいです……」
「……わかりました」

荷物からゴムを取り出して、手早くつける。

「……ゴム、するんですか?」
「……しなくても問題はないと思いますが、一応は。出した後の処理も簡単ですから」
「ふふふっ、なんか薫さんっぽい」

君の足を開いたそのときだった。

「あっ、待って」
「……ここまで来ておあずけですか?」
「ち、違います……手錠、外してください」
「ああ、そうでした……でも、つけたままのほうが興奮するんじゃないですか?」
「は、初めては普通がいいですっ」
「ふふっ、わかりました」

手錠を外し、君にキスをする。
まだ先ほどの余韻でとろけているそこに、僕のものをあてがう。

「……痛かったら言ってください」
「……痛くても続けてほしいです……」
「……そういう可愛いことを言われると歯止めがきかなくなるので困ります」

僕のものがゆっくりと君の中へと入っていく。
溶けそうなほど熱くて、きつく絡みついてくる。

「んっ……ぜ、全部入りましたか?」
「まだ半分です。痛くないですか?」
「大丈夫です……」

もっと君の奥へ奥へと入っていく。
少し苦しそうな君の顔を見ていると、たまらなく興奮する。
もっと奥まで入っていきたいのに、もう根元まで入ってしまった。

「……全部入りましたよ。痛くないですか?」
「だ、大丈夫です……あの……」
「何ですか?」
「バイブより……おっきい……」
「ふふっ……それはこっちのほうがいいということですか?」
「わかんない……」

君のために増大手術も受けたし、バイブは僕のよりも小さいのを選んでおいた。
少しでも君を満足させられるように。

「少し動きますよ」

根元までずっぷりと入った僕のものをゆっくりと君の中から引き抜く。
そしてまた君の中へ入れていく。
ゆっくりと、ねっとりと繰り返すと僕の動きに合わせて君から吐息が漏れた。

「あっ、あっ……」
「……中だけではいきそうにないでしょう?」
「あっ、でも……んっ、すごい興奮する……あっ」

一旦腰を動かすのをやめて、君のクリトリスを指で転がした。
クリトリスを触った瞬間に君の中がぎゅっと締まる。

「……今日はせっかくこれがありますから」

僕のを入れたまま、君のクリトリスを剥き上げて電マを当てる。
君の腰がぐいっと大きく動き、さっきよりも強く中で僕を締め付ける。

「あっ!あっ!やぁっ!だめぇっ……!」

君の呼吸が荒くなって、中も締め付けもどんどん早くなっていく。
君の腰が浮いて、ちぎれそうなほどの圧を感じた後、余韻のような締め付けが続く。
君がいったのを確認してから、僕は君に腰を打ち付けた。

「やぁっ、薫さん……っ!」
「……もう少しだけ……」

余裕がなくなって、君が痛がるかなんて考えられなくなっていた。
腰を打ち付けて、奥まで突いて、今までため込んでいたものをすべて吐き出した。
君の中から僕のものを抜くとゴムの中にたっぷりと出ていた。
きゅっと縛って、それをゴミ箱に捨てる。

「はぁ……はぁ……薫さんも……気持ちよかった?」
「よかったですよ。……すみません、余裕がなくなってしまって。痛くなかったですか?」
「痛くなかったです……なんか、めちゃくちゃにされてるみたいで……よかったです……」
「……そういうことを言われると止まらなくなります」
「今まで私ばっかりだったから……薫さんも好きなだけしてほしいです……」
「……2泊3日じゃ足りなかったですね」

今度は君に手錠をして、同じことをする。
手錠をしただけなのに、先ほどよりも締まっていた気がする。

「……手錠されるとそんなにいいですか?」
「はぁ……はぁ……何で……?」
「手錠したときのほうが乱れている気がして」
「ふふふ……わかんない……」
「……そのまま四つん這いになれますか?」
「え~……恥ずかしい……」
「恥ずかしいところはもう全部見たつもりでしたけど」
「ふふふっ」

恥ずかしいと言いながらもうっとりとした目でこちらを誘うように見てくる君。
器用に枕の下に手錠をされたまま両腕を入れて、枕に顔を埋める。
うつ伏せになって膝を立てると、腰が持ち上がって君の全部が見える。
お尻を舐めたいと思ったけど、君に嫌われたくないからぐっと堪えた。
とろけきったそこは僕の指を2本、何の抵抗もなく飲み込んだ。
ほぐす必要はもうなかったけど、少しだけ弄ぶように中をかき回す。

「んっ、んっ……」

枕で押し殺した君の声が聞こえる。
抜いた指を味わってから、またゴムをして君の中に入っていく。
全部を入れて、君を見下ろす。
背中からの曲線に、突き上げた腰。
支配欲が刺激された。
その必要がないことはわかっていたけど、馴染ませるように少しだけ腰を動かす。

「はぁっ、はぁっ……」

少し苦しそうな息。
僕は少し体を前に倒して、後ろから君の一番敏感なところに指を這わせる。
腰が逃げるように動くけど、逃がさない。
その場所を確認すると、僕は電マを手に取ってスイッチを入れた。
改めて指で確認しながら、電マを当てる。

「ん~っ!あっ!やぁっ……」

腰が跳ねて逃げようとするけど、逃げられない。
まるで君が自ら僕のものに腰を打ち付けているようで、興奮する。
君の腰がびくりと大きく跳ねて、上半身が軽く痙攣する。
君の足がばしばしとベッドに叩きつけられて、僕は電マのスイッチを切った。
電マから解放されて少し力が抜けている君に、今度は僕のものを打ち付ける。

「ん゛っ!んっ!ん~っ!」

きゅうきゅうと締め付ける君の中に無理やり僕のものが入っていく。
抵抗できない君に腰を打ち付けるのはたまらない。
もう少し乱暴にしたい衝動に駆られるけど、それを堪える。
君が僕にここまでさせてくれるなんて十分すぎるくらいだけど、もっと先のことまで考えないといけないから。
君の一番奥で薄いゴムの中に出す。
僕のものが抜けると君の腰がそのまま横に倒れた。
枕に押し付けていたからか、顔は真っ赤で涙目。
本当にAVみたいだなと思ってしまう。
君の髪と顔を優しく撫でる。

「……さすがに休憩しましょうか」
「はい……薫さん、手錠外してください……」

手錠を外すと君は甘えるように手を伸ばしてくる。
そのまま抱きしめて、キスをした。
それからその日は結局、食事の時間以外ずっと君を抱いていた。
付き合い始めて泊まるのも初めてだったし、一緒のベッドで眠るのも初めてだった。
寝相が悪いし、何よりも寝顔を見られるのが恥ずかしいと君は言っていたけど、何度も何度もいって疲れ切っていた君はすぐにコテンと眠ってしまった。
君の寝顔を十分に見てから、僕も君の隣で眠った。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み