第32話
文字数 877文字
”思い出の海”へ行くと
りっちゃん、そしてりっちゃんと手をつないでいる私……をみつけた。
やがて抱きしめ合うりっちゃんとパラレルワールドの私……。
いろいろなことがあって、
だいぶこの訳の分からない状況をのみこんできたつもりでも
やはり自分とそっくりな人物がいるというのは、慣れない。
りっちゃんが驚いてる。
……無理ないよね……。
りっちゃんをぎゅっと抱きしめるパラレル紗奈。
……涙を浮かべて……。
涙が出そうになる。
そんな言い方……しなくったって……。
私にとってだって……
大切な存在なのに……。
りっちゃんはなんの話?といった感じで
私とパラレル紗奈を見比べていた。
……やがてゆっくりと口を開くりっちゃん。