#1 緘黙とはなんぞや

文字数 762文字

 皆さんは「緘黙(かんもく)」という言葉を知っていますか?
 「緘」は“口を閉じる。箱が開かないようにする閉じ紐”という字で、封筒にこの字の判子が押してあることがありますね。
 「緘黙」とは、広義的には“喋らず黙ること”です。
 「場面緘黙」の略の場合もあります。その意味では、“心理的な要因により喋れなくなること”です。つまり、一種の不安障害です。

 ここでは緘黙について日々なんとなく思ったことなどを肩肘張らずに書いていけたらいいなと思います。
 とはいっても、さすがに説明不足すぎるのでもう少し書かせて下さい。

 緘黙は「場面緘黙」と「全緘黙」があります。
 「場面緘黙」(昔は選択性緘黙とも)は、特定の相手や状況下で、緊張で喋れなくなってしまいます。たいていは家族とは喋れます。
 程度は人それぞれで、小声でなら話せる人、筆談で話せる人など、様々です。

 「全緘黙」は、外でも家族とも喋れない人です。ネットや本では、ほぼ場面緘黙の情報しか出ません。私もこの言葉を知ったのはつい最近です。

 場面緘黙も全緘黙も、自分の意思で喋る喋らないを選んでいるのではなく、発声や聴覚に機能障害によるものでもありません。

 また、「緘動(かんどう)」という症状がある人もいます。特定の相手や状況下で体を動かせなくなるというものです。

 私の場合、母以外とは一切喋れません。母ともそこまで自由に喋れるわけではないので、ほぼ全緘黙だと思います。緘動もあります。

 「人見知り」との違いは、人見知りは最初の警戒心が強いだけで、打ち解けると徐々に話せるようになります。
 緘黙の場合、ケースバイケースですが、ずっと喋れないままです。

 簡単にですが、緘黙について説明しました。緘黙の人は目立ちにくいですが、意外と身近なものだと思います。ぜひ多くの人に知ってもらえたら、一当事者として嬉しいです。
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