筋金入りの令嬢
ナポリ王妃の娘、アメーリアは、水際立った美麗な青年、アンギャン公に心を惹かれていく。そんな彼女の前に、地味な身なりの年上の女性が現れた……。
1800年になったばかりの冬、ウィーン宮廷を舞台にした歴史小説です。フランスでは昨年(1799年)11月、ナポレオンがブリュメールのクーデターを起こし、自身の野望への一歩を踏み出したばかりです。(詳細は「登場人物」ページに)
表紙絵は、イラストAC ポンタ「フランス人形」(敬称略)
目次
完結 全7話
2023年01月05日 10:49 更新
登場人物
マリー・アメリー
1782.4.26 - 1866.3.24
ナポリ王の娘。女帝マリア・テレジアには孫に当たる。祖国の革命に際し、母の実家ウィーン宮廷に滞在中(1800年~1802年)
17歳
Stable Diffusion にて作成
マリア・カロリーナ
1752.8.13 - 1814.9.8
オーストリア女帝マリア・テレジアの娘で、フランス王妃だったマリー・アントワネットの姉。ナポリ・シチリア王妃。アメリ―の母
オーストリア皇帝フランツの最初の妻の母でもあり、後に「ナポレオンの息子(ライヒシュタット公)は僧職につけるしかない」と言い放ったのはこの人です。
作者による補足
以下にこれまでの簡単な流れを(本文中でも触れています)
●ナポリ
1798.10.23 フランス軍(総裁政府下/司令官:シャンピオネ、後、マクドナル)、ナポリ侵攻
1799. 1.21 フランスの傀儡国家、パルテノペア共和国樹立
1799. 6.13 パルテノペア共和国、滅亡
※イタリアのラザリ(公共秩序の維持を任されていた集団)、聖教軍らの尽力、及びイギリスの協力による。ナポリ王権は、フェルディナンド(マリー・アメリ―の父)の手に戻るが、彼はシシリアに逃げたきり、1802年アミアン和約まで戻っていない。その後(1806年)、ナポレオンにより、フェルディナンドはナポリ王を退位させられ、シチリアのみ残される
●フランス
1799.11
ナポレオンによるブリュメールのクーデター
総裁政府は崩壊し、ナポレオンを第一執政に据えた執政政府が樹立
以下のリンクにつきましては、本文読了後にお訪ね下さいますことを推奨致します
1800. 6.14 ナポレオン軍、マレンゴでオーストリア軍に逆転勝利(功労者は戦死したドゼ、及び、以後冷遇されるケレルマン)
1800.12. 3 モロー軍(仏)、ホーエンリンデンでヨーハン軍(墺)に勝利
1800.12.25 シュタイアーにてカール大公(墺)、モロー軍(仏)と休戦協定を結ぶ
1801. 2. 9 リュネヴィル講和条約(フランスとオーストリアの和約)締結
相次ぐ戦勝で、ボナパルトは、終身・世襲の第一執政となり、絶大な権力を手に入れます
しかし中には彼を快く思っていない輩もおりまして……
1800.12.24 地獄の仕掛け事件(ボナパルト爆殺未遂事件)
1804. 2.15 モロー逮捕(ボナパルト暗殺未遂に加担として、国外追放)→ 詳細
1804. 2.28 ピシュグリュ逮捕(同上、牢獄にて不審死)
1804. 3. 9 カドゥーダル逮捕(同上、死刑)
そして、1804年5月18日、ナポレオンは即位します
なお、アンギャン公については、こちらに
本文で名前の出てきた以下の人物については、関連小説がございます
カール大公(第二話)
ヨーハン大公(第二話)
カロリーネ・フォン・バイエルン(第三話)
※ゾフィー大公妃のお母さんです。
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