ゾロ目バースデーの記録

文字数 1,581文字

ゾロ目になった。

いつかの誕生日についての話でも書いたけれど、私は誕生日の1日をとても大切に過ごすことにしている。

去年は特に何の予定もないけど穏やかに過ごそうと思っていたのに、間違い電話に起こされたことから始まり、宗教の勧誘が来たり煩わしい連絡が来たりで不完全燃焼だった。
今年は思いがけず、人生で1番と言える誕生日になった。

誕生日に泊まりでどこかに出かけようという話はしていたものの、いろいろバタバタしていて何にも決まらないまま、前日になった。
誕生日はムリとしても翌日の朝に気球に乗りたいとオットセイ(夫)に告げてあった。

私はもう綿密に計画して全て無駄なく進めたい性格なのに対し、オットセイは時間にルーズでその時その時を楽しむ人だ。

もう20年以上一緒にいて、こちらが焦ってもいいことがないと最近になってやっと気づいた。なのでだいたいオットセイに任せた。

その結果、遊園地に行くと決まった。

私の1番好きな場所、それが遊園地だ。

だけど、オットセイは乗り物酔いするので、子どもを連れてちょこちょこ行っても1日まるまる遊園地に使う予定はめったに立てない。

イチ(子ども①)はジェットコースターを怖がり、最近私につられてやっと絶叫系の楽しさに目覚めたところだし、2番目のツーは身長制限で乗れないのが多いしで、私はものすごく嬉しいけど、果たしてみんな楽しめるのだろうか…特にオットセイがまた酔うんじゃないかと心配だった。

前日に朝6時台に出発する、とオットセイが言っていたけど全く期待していなかった。
しかし、ものすごく珍しく、オットセイが起きて予定時刻に出発した。

着いたら心配してたことは全部吹っ飛び、「よっしゃー!乗りまくるぞー!!」と、手始めにイチと乗ったジェットコースターで頭をシェイクされ、私の長いこと眠らせていた絶叫系への思いが爆発した。
私たちは絶叫系に立て続けに乗りまくり、高いとこから落ちたり首がやられたりして、ダンナとツーは小さな子どもの乗れるのに乗りまくりでそれぞれ満喫して時々一緒に乗るのを繰り返した。

それにしても、子どもの頃に感じなかった恐怖を大人になると感じる。
こんなヒモで上がってるのか…このスピード、車だったら死んでる…とか、もう高齢になってきたから頭と首は守らねば…とか邪念が入った。
そして横では赤ちゃんの頃並にギャーギャー叫びまくるイチ。
あれだけギャーギャー言う人が隣にいたことがないので、私はそれを聞いて笑いまくりながら乗っていた。

ツーが入りたいと言うのでみんなで入ったお化け屋敷は私もイチも全く入りたくなかったのに歩くタイプのに入ってしまい、私は全く目を開けずにイチにつかまって、引きずられるまま入ったら頭を柱に強打した。信じられない痛さだった。

夏休みだったので絶対に混むと思っていたけれど、平日だったのでほとんど並ばず、子どもの頃以来初めて開園から閉園まできっちり遊び尽くした。

それだけでもう満足だったのだけれど、帰りがけに気球を膨らませているところに遭遇した。

オットセイが「明日のキャンセルして今乗ったら?」と言って確認しに行くと、予約なしでOKだったので急に気球に乗ることになった。

日本全国がもんのすごく暑く、ちょうど雨と雨の間で晴れた私の誕生日、私は何年も乗りたくて乗れずにいた、念願の気球に乗った。

熱かった。

摑まらなきゃなんなかったので、写真とりたかったけど片手でちょこっとしか撮れなかった。


空飛ぶってやっぱりいーなー。
次はパラグライダーかスカイダイビングがやりたい。
早くやらなければ。

そして全く期待していなかったホテルは家族全員気に入り、お客さんがあまりいないのか、温泉は私とイチの貸し切り状態で、とにかく全てに満足した誕生日だった。

ゾロ目、これは良い1年になりそうだー!
何か起きてもこの日のことを思い出せば力が湧いてくる1日だった。
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