ベルばら、他、ダラダラと

文字数 1,847文字

私はベルばら世代ではない。

私がベルばらと出会ったのは約10年前。
それまでも名前はもちろん聞いたことはあった。
私のそれまでのイメージはオスカルという男か女かわからないけどそういう人がいるということ、宝塚、さくらももこが売ってお母さんに怒られたマンガ、というものだった。

そのアニメが再放送されていた。
たまたま、どんなものだろうと好奇心で見た。

なんだこれ!面白い!とすぐにハマり、娘のイチと二人で「バラはバラは♪美しく散~る~♪」と歌っていた。


そのアニメが終わってしまい、ベルばらロスになった私はどうにかして全てを見たいと思っていた。
そう思っていたところ、たまたま図書館で発見し、一気に読んだ。

読んだとは言っても、当時まだ幼児の初めての子どもと毎日を共にしていた私に没頭することはできず、さらりと全体を読んだ。


それから何度借りただろう。
とにかく何度も借りた。
興味のないことは全く頭に入らない私は、読むたびに、その時その時で興味を引かれたところを拾い読みしていた。
だんだんと深まるベルばらへの尊敬。
池田理代子先生への尊敬。
心の中にオスカルが宿る。

この気持ちを語り合いたい!と思って職場で誰か読んでいないか聞いたけれど、案の定、少し年上の方1人しかいなくて、語り尽くせなかった。
同世代も若者も誰も読んでいない。
まる子の母のように「あんないいマンガを…」という気持ちになっている。
娘のイチにすすめると少しは読んだけれど、まず私に似ずマンガを読まないし、まだ革命に興味がなさそうだ。

何度も読み返し、図書館が移ってしまったのか、それからしばらくは見つけられず、予約しないと借りれなかったので借りていなかったのだが、最近立て続けに、マリーアントワネットとフェルゼンの秘密の文書の特集や、池田理代子先生がベルばらについて語る番組を見て、また、ベルばら読みたい!!とモーレツに思い、早速予約した。

これだけやってるんだから、予約いっぱいだろうなと思ったら、すぐに来た。


そして、昨日4巻目を読み終えた。

久々に読んでも、やっぱり心が震えまくる。

オスカルが近衛隊に立ち向かい、そして近衛隊が引くところ。そこが私のいっちばん好きな場面だ。

正しいことは貫かなきゃならない!と、何と戦っているわけでもないのに、私の心も燃えまくる。
人にはいろんな立場があって、自分のいる立場は苦労しなくても見えてくるけれど、その一方からしか物事を見ない人は権力を持ってはいけないなと改めて感じた。

あのマンガ上ではマリーアントワネットは視野は狭いけど、普通の娘であり母として描かれていて、人間的で、決して悪者としては描かれていないと思う。
上手く言えないけれど、そういうところが良い。

私は自分で何となく、生まれる前にヨーロッパに住んでいたと思っている。
根拠はない。
まだ国の名前も興味がなくて知らなかった幼稚園の頃、私は先生に卒園文集に載せる質問をされた。その時のことを鮮明に覚えている。
「どこに行きたい?」と聞かれた私は「イタリア」と即答した。
イタリアという言葉を、たぶん生まれて初めて言ったし、イタリアに行きたいと思ったこともなかったのに、勝手に口が言ったので自分でも驚いた。
ついでに何になりたいか聞かれて、これも即答で「ピアニスト」と勝手に口が言った。
そんなことも思っていなかったのに。
その文集を私は今でも持っている。
他の子が「おばあちゃんち」「海」とか言ってる中の「イタリア」は奇妙だった。近くても「アメリカ」は何人かいたけれど、イタリアはいない。
「ピアノの先生」と言う子はいても「ピアニスト」と言ってる子もいない。
その奇妙さから、私は前世のいつかでイタリアのピアニストだったんじゃないか、と思っている。
ピアノはやめたから現世ではあり得ないけど、そう思うのは自由でしょう。ほんとのことなんて確かめようもないんだから。

でももしも前世が見える人が私の周りに現れたら、聞いてみたい。
そして、「あなたはイタリアのピアニストだった」と言われたら、私、たぶん…その人、信じる(笑)

さて。
フランス革命はなぜ起きたか…ほんとに市民の誰かが最初に石を投げたのか?その1人がいなければ起きなかったのか?遅かれ早かれ、起きたかもしれなくても、別の道があったのか?
今さら考えたって、しかも私がここで考えてたってどうなるわけでもないけれど、考えてしまうのは何故だろう。

歴史は繰り返しても、悲劇は繰り返したくないですね。
学ぶとはそういうことなのでは…と思いながら今日は眠る。

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