閉じた世界での祈り⑥

文字数 131文字

 押し込められたような狭いアパートのワンルーム。窓辺で、流れ行く電車と一本足の外灯を見ながら煙草を吸うと、どこにでも行けるような、どこにも行けないような、不思議な気持ちになった。流行りの歌をイヤホンで繰り返し聴き、私は私の気持ちの落としどころをずっと探していた。
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