君を探して⑧

文字数 162文字

 だいじょうぶだよ、私は、ちゃんと君を好きで、ちゃんと苦しいよ。そう言いたいのに、そう思った通りに伝えられればいいのに、私は自分自身さえ失う感覚の中で言葉も見失ってしまった。夕暮れ時、神様もいなくなる時間帯で。君は一人、先に歩き出す。私は、その手を取りたくても取れない、寄る辺のない迷子の気持ちで君の影法師を見ながら歩いた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み